ザザザッザザザッザザッ
どうして、
どうしてこうなった、?
分からない、
時間の経過が自分だけ遅いのを肌で感じる
あぁ、自分の手が暖かい、
でも、
でもッ!!!!!!
あぁ、さっきニア殺ったの誰だっけ、
いま、今ッ!!!!!!
、思い出した、
ニアがあの日、泣きながら帰ってきた日ッ!
涙を拭き取る
少しの間があった時、1人の天使が口を開いた
グチャッ!!!!
次の瞬間、
その流暢に語った天使の顔が潰れた
あー、ムカつく
今だけは、
なんも
考えられねぇ、
こいつらと同じ空気吸ってるだけで
腹の底から反吐が出る
早く死ねよ
てか死ね
ニアを殺しといて生きてていいと思うな
存在すんな
自分が気付いた頃には
周りが血の海で、生臭い天使共の生き血が鼻を刺激した。
ニアは、もう今までの温かさや、生き生きとした瞳はなく、
氷の様に冷たく、
黄色に輝いた綺麗な瞳は生気を失っていた
ああ、今ならわかる
泣いてる、自分が
吸血鬼、サーシャの心には大きな穴が空いた
今この一時で、誰もぬぐえないような
とても、
とても大きな穴が
そして、
その涙はニアの冷えた身体を彷徨い、
地面に落ちる頃には、
透明な雫は、不気味な程に、はたまたは、
憎らしいほど綺麗に輝き落ちる紅色へと、変化していた。
吸血鬼はその光景を見て
ギュッッ
こう言ったのだ
そうして、魔界で使う事を拒まれている
禁断の魔法
転生呪法
そして、夜に差しかかる眩しい光に照らされると同時に
また、その光よりいっそう眩しい光が
人気の少なくなった街に輝いた。
でも、まだその神父の日記には続きがある
○月✕日
ニアが無くなって5年がたった。
ネイサンの花が2つに毎日増え、ニアの棺桶には
多くの白くて綺麗な花々が並んでいる。
サーシャは、ニアに毎回行ってきますのチューするんだよ(笑)?
ねぇニア、なんだか君が居なくなって、サーシャが痩せて、ネイサンやロトだって心配してる。
君が居なくなって、今までワクワクした日常が
こんなにも苦しくなるなんて思わなかった。
僕の寿命は短いよ。でも、サーシャはもっと長い生涯になると思う。
でも、もう僕ら、、、ニアで頭がいっぱいで
生きてる心地がなくって、今まで色ずいて見えた景色が、こんなにも変わるんだって。
ニアが居なくなって初めて実感したんだよ、?
だから、、、、
伝えたかったな、直接
大好き、いや、
愛してるって。
その日記は、滲んだ部分がよくある。
涙を流したんだなって、よく分かる。
『あなた』 『叶』
今日も、ある吸血鬼はその【日記】を読む。
いつか、そのパートナー達が思い出すのを胸に抱いて。
なでなで