朝の先生の話が終わり、1時間目も無事終了
2時間目は音楽。移動教室だから急いで用意しよう
志麻くんと一緒に行こうと思ったら、数人の女子たちが取り囲んでいて、とても近づけそうにない。
私は背丈が小さいから、すぐに埋もれてしまって気付かれないだろうし、女子たちに押し出されて終わりだろう。
そう思い、志麻くんに近づくのを諦めた
そう思って歩き出すと、数名の女子に声をかけられた
話しかけてきたのは、クラスの女子の中でも人気の川白 可憐さん
私はこの子が苦手...
俯きがちに必死に答える私
そう言うのと同時に一気に川白さんの周りの女子に睨みつけられた
思わず後ずさると川白さんが私に目を大きく開けてこう言った
それと同時に私の腕が強い力で強引に引っ張られた
「離して!お願い!」
そう叫ぼうと思った時。考えてしまった。
なんだ、今日もじゃないか
そう考えてしまった。
今日も私1人が我慢すれば、他の人に苦痛を与えずに済む
私が、私が、私___だけが
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!