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第30話

憤りなんてない
キーンコーンカーンコーン
先生
お、もう時間か...
それじゃ、これで終わりにする。
すみやかに帰るんだぞー
クラス一同
はぁーい
あなた
あなた
(終わったぁ..)
今日は特になにもなかった。
「なにもなかった」というよりは、「なにかある前に回避できた」と言ったほうが正しいだろうか。
理由は、
川白さんたちが近くに来るたびに志麻くんが別の場所へ連れ出してくれたからだ。
1、2時間目まではしつこく近づいて来たが、その後はどうやら諦めたらしく、近づいては来なくなった。
あなた
あなた
(また目をつけられる前に帰ろ...)
ガヤガヤとする教室内で静かに立ち上がった。
志麻くんのほうを見ると、まだ帰りの用意をしているようだったので、自分の席で待っていようかと思い直し、再び着席する。
すると、
絢野 真理華
絢野 真理華
ね、ねぇ...あなたちゃん
絢野さんが話し掛けてきた。
一瞬怖くて逃げようかと思ったが、様子が違うことに気付いた。
なんだか、いつも私に向ける敵意のような態度ではなく、おどおどしている。
あなた
あなた
どうしたんですか...?
絢野 真理華
絢野 真理華
あ、あのね
絢野さんは声をひそめて話始めた。
絢野 真理華
絢野 真理華
私、いや、私たち...あなたちゃんに酷いことたくさんしちゃったから...
その...あ、謝りたくって...
あなた
あなた
え?
絢野さんの口から信じられない言葉が出て驚く
あなた
あなた
本当に?
あれだけ虐められたのだ。また何かの罠かもしれない。だから、絢野さんには悪いとも思いつつ疑うのは仕方がなかった。
絢野 真理華
絢野 真理華
本当なの...!
でもね、教室で謝るのは...人が多くて...
あなた
あなた
(誰だって大衆の前で謝罪するのは嫌だよね)
私は信じることにした。
あなた
あなた
わかりました。
その言葉を聞くと絢野さんの顔がパァッと明るくなった。
絢野 真理華
絢野 真理華
ありがとう!
それでね、他の皆は2階の踊り場にいるの
絢野 真理華
絢野 真理華
皆もあなたちゃんに謝りたいって言ってて...だから、来てくれる?
あなた
あなた
あぁ、はい。
そうして私は、絢野さんと他のクラスメートに気づかれないように教室を後にした。
絢野 真理華
絢野 真理華
本当によかったぁ
あなた
あなた

どうしてです?
絢野 真理華
絢野 真理華
だってあなたちゃん、来てくれないのかと思ってたから
あなた
あなた
あ、はは...
私は怒っていませんから
否、もとより怒ったことなどはない。
私が駄目な人間なのがいけないのだと思っていたのだから、むしろ怒るのは自分に向けてだった。
だが、その考えを訂正してくれたのが志麻くんだった。
昨日、全てを話したときに「あなたは悪くない」。そう言ってくれた。
だが、その考えが訂正後された今でもいきどおりは感じない。
それに、謝ると言ってくれているのだ。
根は善い人たちなんだと思う。
そんなことを考えているとあっという間に着いてしまった。
川白 可憐
川白 可憐
あ、あなたちゃん...
来てくれたんだ
あなた
あなた
は、はい。
川白 可憐
川白 可憐
えっと、あなたちゃん!
あなた
あなた
・・・?
川白 可憐
川白 可憐
ごめんなさい!
絢野 真理華
絢野 真理華
本当にごめんなさい!
二人が頭を下げると、後ろにいた他の女子たちも「ごめんなさい!」と告げて頭を下げた
あなた
あなた
えっ?!
えーっと...
突然のことに戸惑ってしまう。
あなた
あなた
だ、大丈夫ですよ!
私、怒ってませんから
川白 可憐
川白 可憐
ほ、ほんと...?
あなた
あなた
はい!
川白 可憐
川白 可憐
よかった...
あなた
あなた
(本当は善い人たちだったんだなぁ)

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ゆらら
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