《ツリメside》
あれからあなたちゃんと会わなくなった
屋上にも来ない
俺はそらたちと話している時、下を向いた
あなたちゃんだ
でも、目が合った途端、あなたちゃんはその場から逃げるように去った
そりゃそうだよね…
【次の日】
この学校では最後の文化祭を楽しんだ後、クラスのみんなから寄せ書きと花束を貰った
クラスのみんなにちゃんとお別れできた
そらとえいちゃんとりっくんとは大人になったらまた会おうと約束した
俺は走って屋上へと向かった
【屋上】
…いない…か
俺は近くにあったはしごにあなたちゃんのイヤホンを潜り、屋上を出た
きっとここなら、あなたちゃんはわかると思ったから
ちゃんとお別れできなかったな…
ゆっくり歩きながら学校を出ようとする
そのとき
ピンッと張られたイヤホン
イヤホンのついてる耳を抑えながら振り返ると、そこにはあなたちゃんがいた
あなたちゃんは笑顔で
といった
俺も笑顔で
と言った
大人になったらまた会えるかな…会えたら好きだという気持ちを伝えよう
またね
❦ℯꫛᎴ❧
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。