~隼~
朝少し遅めに学校に行き教室に入るとみんながザワザワ話していた。
「ほんとないよね笑」
「少し可愛いからって私達から登坂先輩取るなんてさ笑笑」
「今頃びしょびしょになってトイレで凍えてるんだろーね笑笑」
俺は教室を飛び出た。
女子トイレにはさすがに入れないし……
どうしよう……
トイレには誰かいる気配はない。
もうトイレにいない?……
「ねぇさっきの子みた?」
「びしょびしょだったね」
「あれ広臣が付き合ってる子でしょ」
どこ行ったんだ……
俺は屋上に行った。
するとびしょびしょになって座って泣いているあなたがいた。
俺を見ると走って俺に抱きついてきたあなた。
大丈夫……
俺が助けるから……
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。