「ねぇあんた」
後ろから声がして振り向いた。
怖くて何も言えなかった。
そう言ってこころ先輩は歩いていった。
私は広臣と一緒にいちゃダメなのかな……
それからそんな事を考えるようになった。
次の日…
教室に入ると一気に私に視線が集まった。
私はトイレに逃げた。
みんなからこんなに責められたのなんて初めてで……
泣きそうになっていると一瞬にしてびしょびしょになった。
どうやら私の入っていた個室にバケツで水をかけたらしい。
もうどうしたらいいんだろ……
こんな時にいつも助けてくれるのはいつも隼だった。
でも教室に隼はいなかった。
隼……助けて……
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。