第34話

サブチャン
1,815
2019/11/18 12:15
[虫眼鏡視点]

いつもは最後に来るはずのとしみつはもうそこにいた。

としみつ「サブチャン!虫さん!」

ニコニコとしていて機嫌がいい。

理由はきっとあなたちゃんだろう。

プライベート用のTwitterであなたちゃんをフォローしてるからわかる。

あんなに喜ぶなら一日中考えて歩いたかいあったな〜!

なんて、呟いてたもんな。

どうせプレゼントもらったんだろう。

でもとしみつがプレゼント渡すんじゃなかったっけ?

うざいしめんどくさいから細かくは聞かないけどね。



りょう「え?としみつやん。」

としみつ「なんでみんな俺が早く来ただけで驚くの?」



りょうも何かを察したかのようにカメラを見て笑った。


そのうちみんなが揃った。



としみつ「まぁ、前回プレゼントを選んでもらったわけなんだけども!」

虫眼鏡「逆にプレゼントをもらった、と。」

としみつ「なんでわかった?!」

てつや「いやだってあなたちゃんTwitterに書いてたやん。」

りょう「そうだっけ?プレゼントの反応が良くて機嫌いいのかと思った。」

ゆめまる「俺も選びたかったなーそれ。」

しばゆー「ね、鎖帷子みたいなのあげたかったわ。」

てつや「クサリカタビラ。笑」

としみつ「もう!聞け!見ろこれ!」


ベルトとブレスレットを同時に見せるとしみつ。

なんか戦隊モノの変身シーンみたいなポーズだな。


仲間の嬉しそうな顔を見て思わずみんな笑顔を浮かべた。

としみつ「で、あなたにもプレゼントあげたんだけどさ〜。」

りょう「いやうざい、なんか。笑」

としみつ「それがもうめちゃくちゃ似合うんだよね。」

ゆめまる「うざ。笑」

虫眼鏡「こんな惚気のために早々にサブチャンまわせとか言ったのかよ〜!」

としみつ「ちょ、見て。」


画面にはネックレスを付けてるとしみつの動画。

ニコニコと自分でiPhoneを掲げて動画を撮るあなたちゃんの顔。

あまりにも幸せそうで、なんとなく胸がチクチクとした。

もちろん、妬いているとかではなくて、色々思い出したからだ。


こんな時もあったな、なんて。


てつや「虫さんも、りょうも俺も!幸せになろう!」


こういう時にこのだらしなくて少しだけ頼りなくて優しくてバカな男がリーダーとして相応しいと思ってしまう。

東海オンエアが友達でよかった、そう思う。


虫眼鏡「早く卒業してーなー!!!」

としみつ「がんばれ!虫さん!」

ニコニコと幸せそうなとしみつが言う。

こんなんでも憎めない。友達だからね。

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