第62話

個人チャンネル⑤
1,510
2020/01/21 16:17
[あなた視点]

つーくん、かわいいっておもってくれるかなぁ。

そう思って選んだ下着はピンク色だった。

フリフリ過ぎない控えめなレースが気に入った。


エレベーターの中で聞いてみた。

恥ずかしくてきっと耳まで真っ赤だった。

答えはよくわからなかったけど、

嬉しい声色に胸がドキドキした。


お部屋に入った瞬間なんとなくドキドキして、
なんて言えばいいのか分からなくなった。


あなた「冷蔵庫入れなきゃね。」

としみつ「冷蔵庫入れたらすぐ入ろ。夜中だったら寒くなるかも知れんし。」

あなた「…うん。」


うまく返せない。まだ緊張してしまうのが申し訳ない。


いそいそと冷蔵庫の前でものを詰める。




としみつ「また顔赤いけど?」




急に耳元で言うからびっくりして後ろに転んだ。

でもその先にはつーくんがいて、




としみつ「なにやってんの?笑」



と笑われた。



としみつ「恥ずかしいなら恥ずかしいでいいよ。可愛いから、全部。」



少し意地悪そうな声で言われる。



あなた「脱がせて…。」



精いっぱいの強がりと背伸び。



つーくんが少しだけ照れた顔をする。



また2人とも赤い顔でたどたどしい手付きで先に進もうとする。


浴衣をとると、


としみつ「本当に俺色やん。ずるいよね、本当。煽らんで。」



指先を滑らすようにしてブラのホックに指をかけた、


としみつ「俺の帯もとって。」



ずるいのはつーくんだよ。



全て脱がされてタオルで包まれた。



としみつ「そんな恥ずかしそうな顔でせんで?今すぐとって食おうなんて思ってないから。」


あなた「…後で食べるの?」


としみつ「こんだけ煽っといて食べさせてくれんことある?笑」


お風呂に引っ張られて二人で浸かった。

としみつの腕の中に収まるような形、

それでも景色が綺麗で、不思議と少しずつドキドキがおさまった。


あなた「涼しいね。」

としみつ「ん、落ち着いた?」


私の胸に手を当ててくるからまたドキドキする。


としみつ「俺と同じくらいの速さだ。」


背中に伝わるとしみつの鼓動も確かに早かった。



やっぱり二人ともまだ不器用で手探りなのが分かる。



としみつ「のぼせるがや、上がろうや。」

あなた「また方言、それいいなぁ。」

としみつ「つっこまんで、なんか恥ずい。」


お風呂を上がると、
体を拭いてピンク色の下着をつけた。


としみつ「可愛い。それ。」

あなた「本当に?」

としみつ「緑より似合ってんのなんかむかつく。」

あなた「ゆめちゃんの色だ。」



としみつ「脱がせてい?」


急に真顔で言うから、また顔が赤くなる。


あなた「やきもち?」

としみつ「ピンクはピンク、ゆめまるの色とか言わんで。やだ。」


ふわふわのお布団に沈んだ私の体につーくんが
キスをする。

くすぐったくて暖かくて、徐々に心地よくなる。

お気に入りの下着もいつのまにか付けていない。


としみつ「可愛い。」


耳元で言ってキスをする。


こたえようとするけどぎこちないキスに
つーくんが少しだけ笑う。


舌先で遊ぶような感覚はまだ慣れない。


少しのことでぴくんと跳ねる身体が恥ずかしくて

必死で太ももを自分の手で抑えた。


意外と大きいとしみつの手、少しだけ痛い。


としみつ「久々だからまた痛いかも、大丈夫?」


小さく首を縦にふると少しずつゆっくりと
指が沈む。


思っていたよりもすんなり入るんだって思ってるととしみつが嬉しそうに笑う、


涙目で小さく息を漏らすような声しか出せない、弱くなった私をいつもよりも愛おしそうに見つめる。


としみつ「もう大丈夫?」

あなた「…うん。」



なんども私を大好きだって目をして名前を呼ぶから、幸せだって感じて涙が出た。


涙も赤くなった顔も丸ごと隠すようにしてとしみつを抱きしめた。


果てる頃にはまた2人とも真っ赤だった。









暑くて、幸せで、冷たいビールが美味しい夜だった。

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