[あなた視点]
全然何もしなくて、大事にしてくれるのは分かるけど自信がなくなる。どれだけ好きと言われても。
腕枕で寝たいな。
つーくんの匂いのするふかふかのお布団、いつもここで寝てるんだって思うと少しだけ照れる。
全然ベットに来ようとしなくて全然お話ししてくれない。
早く、遅刻するよって言ったら素直に来たけどくっつこうとはしない。
少しだけ悲しかった。
今日はキスしてくれるのかなって思ってたから。
あなた「おやすみのちゅーは?」
私がそう言った後のつーくんは見たことない顔私の知らない顔で優しい声で少しだけ怒った。ハグの時よりも近くないはずなのに胸がドキドキした。
数十センチの距離が切なくて、何も考えずにつーくんの方に手を伸ばして頬にキスをした。
つーくんはびっくりしたような怒ったような怯えたような、顔をした。
怖くなって背を向けて寝た。
恥ずかしさと切なさと悔しさで少しだけ泣いた。
朝、6時。
自分の家に一旦帰って簡単な朝ごはんを作ってつーくんの家に戻った。
つーくんはソファに寝転がってクッションで顔を隠しながら
としみつ「どこに行ったんかと思った。嫌われて帰っちゃったんかとおもった。」
と言った。きっとクッションの下は見られたくない顔だろうから笑って朝ごはん作ったからシャワー浴びて髪乾かしてひげ剃っておいでって言ったらクッション持ったままお風呂に向かった。
どれだけ自分が大事にされてて愛されてるか痛いほど分かるのにワガママだな、私。
お風呂から上がったつーくんはまだ少し赤い目で
としみつ「やめて、本当!死ぬかと思った!」
と言って笑った。
あなた「もー、うるさいな。嫌いになったらビンタでもしてから出てくよ、ほら早く食べて。また虫さんに怒られるよ!」
そういうと手を広げてただいまのハグしてって言った。また意地悪して嫌だって言って笑ったら一晩我慢出来た俺にご褒美ないん?って言うから軽くハグした。
あなた「頬なら許してくれる?」
としみつ「夜のベットはダメだわ。笑」
あなた「我慢しなくていいのに、覚悟の上だよ。」
と言うと
としみつ「キスの先も考えて言ってる?」
って言うから
あなた「初めては全部としみつがいい。」
って言ったら照れ笑いをしてからつーくんって呼んでって言って誤魔化された。
つーくんと一緒に家を出て私は家に帰った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!