[としみつ視点]
結局2人ともルンルンな状態で旅行当日を迎えた。
あなたちゃんがまだベットの上の俺をニコニコしながら撮っている。
としみつ「あなたちゃんは?準備終わったの?」
あなた「昨日のうちにしたー!」
としみつ「俺も準備しなきゃー…。」
あなた「ん?もうしてあるよ?」
ホテルの帰り道を思い出してにやけた。
いつも俺を甘やかすくせに時々ツンデレになるあなたちゃんが好きだ。
しみじみ思いつつ起き上がって身支度を始めた。
後ろをちょこちょことついてくるあなたちゃんはなんかワクワクしてて、夢ちゃんになった気分だなぁ!って笑ってる。
大きさが全然ちげぇ。
身支度も終わって車に乗った。
としみつ「さっきからずっと俺写してない?」
あなた「だって私のチャンネルじゃないし!」
としみつ「そんな回してたら編集大変だろうが!」
あなた「私やる???」
としみつ「ニトロ的な?」
あなた「いくとくんになろーかなぁ。」
なんてゆるゆるの普段の会話が残るのは恥ずかしい。ここはカットだな。
パーキングにつくとあなたは牛串買わなきゃ!と言って迷わず俺の分まで買って渡してきた。
自撮りみたいにしてカメラを自分達にむけた。
もぐもぐと無心で食べるあなたをただただ写した。
喋って!なんてツッコミはいらない。
なぜならあの男どもとは違いかわいいから見てるだけでいい。
カメラを没収して、トイレも済ませて暖かいお茶を買ってまた車に乗り込んだ。
今度はあなたちゃんが運転だ。
久々に乗る割には上手だって言ったら笑ってた。
話題は東海オンエアになった。
あなた「てちは早く彼女作ったほうがいいよね。」
としみつ「それはそう。あと俺の彼女にてちってよばせないで欲しいな。」
あなた「しばちゃんの息子にも会ってみたいなぁ。」
としみつ「あぁ、可愛いよ。柴田の遺伝子だと思えん可愛さ。」
あなた「ゆめちゃんは思ったより落ち込んでないね。」
としみつ「恋多き男だからなぁ。」
あなた「虫さんも意外と早く彼女出来そう。」
としみつ「なんでだろうね?まじで。」
あなた「りょうくんはねぇ…。イタリアだねぇ…。」
としみつ「イタリアだねってなに。笑」
なんて楽しそうに話す。
ニコニコと笑う可愛い横顔をみんなに見せるのもったいないなって思った。
少しの間カメラを止めていく旅館の話をしたり、お互いの仕事の話をした。
着いたのであなたがカメラを回した。
あなた「やっとついたー!」
そう言って笑う顔をとっておきたかった。
可愛くてにやける俺の顔だけがカメラに映る。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。