目を覚ますと薄暗い森の中にいた。
思い出してみても友達とカフェで待ち合わせしていたことしか記憶にない。
そうして森の中を歩き始めるとコウモリがそこら中に飛び回っていて魔女の家がありそうなぐらい不気味な森を歩き続けること約10分。木と木の間から明かりが見える。
その明かりは窓からの明かりとわかり、その家に向かって歩き始めてから約12分。明かりの元へとたどり着いたが…
でも目の前に大きな門があって中には入れそうにないしインターホンもそれらしきものもない。
私はそこで立ち止まっていたら、後ろから視線を感じて振り返ってみると男の人がくんくんと私の匂いを嗅いでいる。
案内されて中に入るととても綺麗な部屋。
シャンデリアの色と壁紙、そして床の色が合っていてとても高級感漂うお城。
そう言いながら私の隣座る怪しくてイケメンなお兄さん。私をじーっと見たり匂いを嗅いだり。
そう言って出された真っ赤な飲み物。
1口飲んだ瞬間に口の中がトマトで包まれる。
飲み終わると私の顔を見てにやっとしている山田さん。
だんだんと顔を近づけてくる。
私は怖くて目をつぶると、口の周りについたトマトジュースを舌で器用に拭き取る。
ふっ…って笑って立ち上がると部屋に戻っていった。
それと同時に部屋から出てくる山田さんと同じぐらいの背のお兄さん。
そう言いながら私の匂いをくんくんと嗅ぐ。
知念さんが大きい声でみんなって呼ぶと各部屋から7人の人達が出てきた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。