第7話

大ちゃんと初めての会話
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2018/07/30 12:33
それから2人は出かけることと、私の血を吸わないことをみんなに伝えて、この城を出た。
伊野尾慧
じゃ、俺はもうちょい寝てようかな〜
薮宏太
俺は図書室で本読んでるわ
中島裕翔
じゃあ俺もー
八乙女光
俺、ベース弾こ
高木雄也
俺もちょっと買い物行ってくるわ
有岡大貴
あぁーもうみんな自由なんだからぁー!
そういいながら舌打ちしている大ちゃん。
私はどうすればいいのかわからず、ただただ大ちゃんを見ていた。
有岡大貴
あ、俺の部屋くる?
あなた

あ、はい。気を使わせてしまってすいません。

有岡大貴
あぁーそういうのいいからっ早く。
そうして私たちは部屋に入った。
有岡大貴
そういえば、あなたちゃんって何歳なの?
あなた

あ、えっと、私は18歳です。

有岡大貴
18?!意外と若いんだね…w
あなた

い、意外とってなんですかっ!!一言呼ぶんです。

有岡大貴
あっそうだ
そういうと大ちゃんは、奥に置いてある本を持ってきた。
有岡大貴
俺たちは、人間と年齢が違うんだ
あなた

そ、そうなんですか、

有岡大貴
そう、だから18歳だと…
そういいながらペラペラと本をめくる大ちゃん。
私も本の中身が気になって大ちゃんに近づくと大ちゃんのおでこに私のおでこが当たる。
あなた

あっ、ごめんなさい…

有岡大貴
べ、別に…
そういうと大ちゃんは本に目線を戻す。
有岡大貴
あ、あった。18歳は…15歳だって
あなた

へぇ…

有岡大貴
だから俺が人間だと、24歳
それから大ちゃんは本を片付け、カーテンを閉める。
あなた

暗いです…だ、大ちゃん

有岡大貴
お前、俺のこと大ちゃんって呼んでんの?
あなた

あ、ごめんなさい

有岡大貴
いや、そういうことじゃなくて。どうせ大ちゃんなら大貴の方がいいだろ。
有岡大貴
あ、あと敬語辞めろ。わかった?
あなた

あ、はい。

それから少し、沈黙が続いた。
あなた

あ、あのカーテン開けないの?

有岡大貴
ちょっと待って、今はこうしたかったから…
そう言いながら私の体を優しく包み込むように抱きしめる。
あなた

えっ…///

有岡大貴
あなたちゃんさ、ここ来た時どう思った?
あなた

あ、その…綺麗な城でここのみなさんもイケメンだなって思って、でもみんなヴァンパイアで、で、その…それで、不あ…泣

有岡大貴
ごめん、もういいよ。
大貴は私を強く抱きしめてくれた。
あなた

だ、大貴、、ごめん…泣

有岡大貴
でもなんかおかしいよなw
ヴァンパイアの俺が話聞いてんのも
あなた

そうだね…w 泣

あなた

ごめん、もう大丈夫…

大貴はゆっくりと離れていった。
あなた

え、なんで…

離れたときの大貴の左目から1粒の涙がこぼれていた。
有岡大貴
ごめん…俺もさ、ヴァンパイアとして上手くいってない時がたまにあってそれで不安になってさ。だから、あなたちゃんの気持ちが理解できて…ああ、恥ずかしw
大貴は少し顔を赤める。
それと同時にドアを叩くの音がする。
有岡大貴
はーい
伊野尾慧
ちょっと大ちゃーん話があるー
伊野尾さんに呼ばれると大貴はドアの方へ行った。「ここにいてね」と言い、部屋を出ていった。
私はこっそりと壁に耳を当てると伊野尾さんと大貴の声が聞こえた。
伊野尾慧
大ちゃんはなんであんなに人間に庇うの。
有岡大貴
だって…
伊野尾慧
いちよ、俺らにとっては敵なんだよ?
伊野尾慧
それか餌
有岡大貴
え、餌って…!
伊野尾慧
だってそうじゃん。
有岡大貴
そ、そうかもしれないけど…
有岡大貴
伊野ちゃんはなんとも思わないの?あなたちゃんのこと…
伊野尾慧
なんともって?
有岡大貴
か、かわい、とか
伊野尾慧
別にないかな
伊野尾慧
まさか、
有岡大貴
べ、別に…!
そのあとは聞き取れなかった。その時、大貴が戻ってくる足音が聞こえた。

私は慌てて寝るふりをした。
有岡大貴
あ、寝てる…
有岡大貴
かわいいな…
そういいながら私の頭を優しく撫でる。

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