第4話

メロンパン
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2017/08/28 12:25
未希
未希
お待たせ致しましたー!
光汰
光汰
遅ぇなぁ。
未希
未希
む。でも結局いつもと同じ時間やん?普段急ぎ過ぎなんぜ。
光汰
光汰
よく言うわ…。

はい。
カサッ
無愛想にローソ◯の袋を押し付けてくる。
中には…
未希
未希
え…メロンパン?
光汰
光汰
歩きながら食え。喉に詰まらせんなよ?
さすが光汰…。優しっ!
未希
未希
ありがとう!
早速開けて…。よし、食べよ。
…え、美味しい〜!これはすごい。
光汰
光汰
バカッ!お前…。めっちゃこぼしとるやん…。
未希
未希
あ、ヤバ…。

ねぇ、光汰。
こぼしとるのは申し訳ないが、この美味しさは光汰にも伝えなければ。
光汰
光汰
ん?
未希
未希
これめっちゃ美味い。
ちょっと呆れた顔の光汰。ウケる。でもすぐ戻って…
光汰
光汰
マジ?一口ちょーだい。
なんだ。光汰も食べたかったのか。未希さん優しいからな、食べさせてやろう。←光汰が買ったメロンパン
未希
未希
しゃーねーな。はい。
光汰
光汰
ん。…あ、ほんまや。砂糖のかかり具合が絶妙すぎる。サクサクやしな。
やっぱり光汰は分かるヤツだ。
未希
未希
やろ?しかも中は程良いふわふわやん。更に上品でかすかなメロン風味…!最高。
メロンパンって何でこんなに美味しいんだろう。しかもこのメロンパンは今まで食べた中でトップクラス。
光汰
光汰
確かに。ってか、お前はメロンパン好き過ぎなんだよ。
未希
未希
仕方ないやろ?でも、せっかく前世の記憶あるんやったら、前世はメロンパン初めて作った人になりたかったわ。
そういえば、それがいい。食べ放題。自分で言って感心する。
光汰
光汰
え、それやったら、俺はその人の友達ポジションがいいな。勝手に作ってもらって食べるだけ。
おお!それいい!光汰天才!確かにそれだったら自分で作らなくていい。
未希
未希
それいいな。なーんで坂本龍馬の時代かなぁ。
そう。私の前世は坂本龍馬の時代。幕末。坂本龍馬とも話した。坂本龍馬が好きな人は羨ましがるかもしれないが、正直なところ…。
光汰
光汰
別にいいやん。何か不満?
不満は無いけど…。
未希
未希
だって龍馬よ?今更やけどさ…あの人超チャラいし。
そう。あれはチャラい。いや、嫌いでは無いのだが、いくらなんでも軽過ぎる。
光汰
光汰
あぁ…。まあいいんじゃね?歴史のテストで龍馬のとこ出てきたら、めっちゃ書けるやん。お前幕末範囲やったら満点やろ?
それは否定できない。
未希
未希
まあな。つか、幕末じゃなくてもほぼ満点?
だってこれは、人生を2回やっているようなものだ。伊達にそんなことしていない。
光汰
光汰
うわ、うっぜ。

あ、それよりさ…
未希
未希
何?
光汰
光汰
分かっとるとは思うけど、絶対そのこと喋んなよ
未希
未希
当たり前っす。この生活何年やっとると思って?
光汰
光汰
そーやな。
最初はみんなに信じて欲しくて、たくさん喋っていた。でも、光汰に信じてもらえてから、人生が変わった。光汰は小さい頃から頭が良かったから。他の人に心配をかけないように、誰にも言わないというのが得策だという結論に至った。

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