第14話

告白
39
2018/01/19 12:32
毎度ありー、おっちゃんの声が響く店を出る。
未希
未希
光汰ごめんっ!
光汰
光汰
あいつ誰?何?
やはりそうくるよな…。アイス奢られても知りたいもんは知りたいし。仕方ないだろう。
しかし、どこから話せばいいのか…。まさか、『あいつ、前世の記憶のこと探ってくるんやけどー』なんて言えないし。



そんなこと言ったら、また誰かに聞かれるかもしれない。それは避けねば。
未希
未希
昨日の話、聞かれとったっぽい。
察してくれ!
光汰
光汰
昨日…え、カフェでの?
そうそう!全力で頷く。やはり光汰は理解が早い。さすがだ。
光汰
光汰
あいつは何て?
未希
未希
『未希って、“前世の記憶”持っとるん?』って。
けっこう思い切り言ってしまった。誰もいないよなぁ?
光汰
光汰
冗談はやめろよ?
未希
未希
こんな冗談面白くねぇよ?
光汰
光汰
嘘だろ…。
いつも冷静な光汰がここまで動揺するなんて。無理もないが。
光汰
光汰
とにかく、公共の場でこの話はよそう。また変に聞かれるかもしれない。
やはりそうだよな。素直に返事して、長いアイスを食べる。少し溶けてきたのが気になる。
光汰
光汰
うち寄る?確か今日親いないんだよね。ゆっくり話せるだろ。
未希
未希
せやな。
年頃の男女が親のいない家に2人きりなんて…!と思った人、安心してください。100%あり得ないから。
未希
未希
光汰、アイス食べんの?
光汰
光汰
やらねーからな。あ、ヤベ…。
ほら溶けてきた。このアイス長いんだから。でも、この時期にこれはいらないな。寒っ!

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