その夜、私は夢を見た。県大会の前日だ。
それは、県大会で、ゴールド金賞取って東北大会出場決定、という夢だった。前の私は夢を見ることがなかった。それは、未来を描く余裕が心になかったからだと思う。でも、私は夢を見た。みんなが声をあげて喜ぶ姿、嬉し泣きする姿。私は見た。
でも、それは夢の中だけだった。
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第7話 届かなかった夢
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依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました！