今日、7月30日土曜日。県大会当日。
天気は曇り。今にも降り出しそうだ。
ホールに入り、楽器を指定の場所まで持って行き、楽器を出す。金管はマウスピースをつけ、木管もマウスピースをつけ、リードをつける。そしてsax(サックス)、b.cl(バスクラリネット)はストラップをつけ首に下げる。fl(フルート)は頭部管、主管、足部管をつけ、繋げる。
打楽器は別行動。
これからチューニング室に行ってチューニングや、でも最後の確認をする。
チューニング室は、緊張感に包まれていた。小学校の時に感じた事もないような。チューニングも終え、最後の確認だ。
次はいよいよ私たちの番。
ステージに入る。ステージ上で打楽器と合流。
打楽器は楽器のセッティング、管楽器は譜面台の位置、反射鏡の位置を確認。
指揮者(先生)がセッティングを終えた事を確認し、指揮者だけ観客にお辞儀をする。みんなは座っている。
指揮者がこちらを向き、手を挙げる。
曲が始まった。
一瞬のようですごく長く、すごく長いようで、一瞬だった。
演奏はいつもとどこかが違かった。
結果は銀賞。
空は、泣き出した。
まるで、私たちのように。
でも、私の目からは涙は流れなかった。
〜夢には届かなかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。