第43話

【40】第二幕最終話
13,948
2018/02/17 13:30
国木田独歩
国木田独歩
...お前は自分が何をしたか判ッているのか
あなた

怒られるようなことをしました!

あれから、“厄介事”に巻き込まれたらしい太宰さんたちを探しに行こうと思ったところで、くにきーださんに捕まった。


どうやら、彼の言う“厄介事”とは私が仲介したマフィアの方々の悶着だったようで。
あなた

一部始終を見られるとは...ッ

私は、今度こそクビになるのだろうか。


......嫌だなぁ。
探偵社ほど、楽しくて...大好きだと思える職場なンて、もう二度と出会えないだろうに。
あなた

...焦らさないで下さい!放置プレイに興奮する人間じゃないんで!!

クビにするのなら、早く言ってほしい。

これ以上、不安な気持ちを持続させると、壊れてしまいそうだ。


さっさとクビにしてくれ!
そしたら裏山のキノコ食べるから...!
国木田独歩
国木田独歩
...クビには、しない
国木田さんの呟きに、「へ?」と言葉が漏れる。
国木田独歩
国木田独歩
俺が、あなたをクビにはさせない。
中島敦
中島敦
僕だって...!嫌だよ、あなたちゃんが居なくなっちゃうなんて!
太宰治
太宰治
あなたちゃんが居ない探偵社は、確かに寂しいかもしれないねぇ
温かい言葉。
胸がぎゅうってなって苦しい。
あなた

皆さん、酷いです...

だから、私は、シリアスクラッシャーなのに
あなた

見ないで下さい...!

___こんな顔、見せられない


嗚呼もう、調子狂う。

手の甲で、口元を隠し、私は目を伏せた。
あなた

ばーか...です!このすかぽんたん!!

顔が、熱い、気がする。

怪我でもしたのかな。
...ううん、解ってる。



突如、私の携帯の着信音が鳴り響く。

国歌斉唱に、あつぴくんは吃驚したみたいで、ちょっぴりドヤァ...なのです!



電話の主は、つい数時間前に番号を交換した樋口さん。告げられた内容に、私は変な母音だけを残して、通話を終えた。
あなた

...あの、すいません

はてなを浮かべる皆さんが何だか可愛らしくて、落ち着く。
あなた

マフィアに...誘われまして

掛かってきた電話の内容は、マフィアへの勧誘と茶会の誘いだった。
国木田独歩
国木田独歩
...は?










__人生の主人公は自分自身だ。


よく、そんな言葉を聞く。
聞くッて言ったら聞くんだ!


固定概念として根付いた主観は、
片時も離れることはない。


それでは、視点をクルリと変えてみよう。


____全てが物語だったら


私は、きっと、顔も描かれないモブキャラだった。


のに.........
あなた

ヴィーナスに会いに行ってきます!

どうやら、モブキャラは卒業した...のかな?

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