第5話

963
2017/11/08 12:22


その瞬間



今度はさっきの冷たさとは真逆の生暖かい “何か”が


手のひらにベタリとついたのがわかった





おそるおそる目線をおとし手のひらを見る







「 ……う、そだろ、、、」



そこには赤々とした木兎さんの血がまんべんなくついていた






その瞬間 俺の視界が真っ暗になる


それはあまりにも一瞬の出来事で何が起きたかよくわからなかったが



ただただ真っ暗な世界にいるかのような感じだった



────なにも聞こえない。なにも見えない



ただ俺が頭の中で繰り返していたのは


木兎さんが死んだ。ということだけだった











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