前の話
一覧へ
次の話

第3話

37
2017/08/27 16:06
無駄に明るい日差しと、けたたましい目覚ましの音に起こされるたのが7時25分。余裕だ。まだまだ寝ていられる。
そう思って、再び布団のなかに潜り込んで瞼をゆっくりと閉じた。

「.....ん?ちょっと待て。7時25分…?」

何か違和感を感じて、枕元においてあるスマートフォンを手に取り、時間をもう一度確かめた。

「…7時25分……!?えぇ!?ヤバイ!遅れるやつ!!」

そう言って私は飛び起きて、大急ぎで身支度を始めた。

ダダダッ!と激しい足音を立てて階段を駆け降りては

「おかーさん!!何で起こさなかったの!?」

と母親に文句を言う。何歳だよ。高校生だろう。自分で起きろよ、だって?
全くその通りだ。

一通りの身支度を済ませ、パンの袋から、テーブルロールをひとつだけ手にとり、それを口に咥える。

玄関に向かって靴を履くと元気よくドアを開けて

「いってきまーふ!!!」

とテーブルロールを咥えたままそう言った。

プリ小説オーディオドラマ