第4話

無表情君は速い
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2017/09/08 12:45
出会って4日目。
2人が会ってから数日しか経っていないのに、冬獅郎はあの日とは別の本を読んでいた。
獅子頭
獅子頭
読むの、速すぎね?(エー
冬獅郎
冬獅郎
1日丸々暇な日なんて、その日のうちに一冊なんて楽勝なくらいだからね。
そのくらい読んでるってこと。
獅子頭は本を読む冬獅郎の隣に座った。
彼の開いたページは、全体の3分の1くらいだった。
冬獅郎
冬獅郎
...獅子頭も結構読んでるね
獅子頭
獅子頭
家でめっちゃ読んでるからな
冬獅郎は自分の本へ目を向けた。
2人の読書タイムは、日が沈む直前まで続いた。
獅子頭が公園を出る時。冬獅郎が呼び止めた。
冬獅郎
冬獅郎
...あのさ、明日俺の家においで
獅子頭
獅子頭
...!いいの?
冬獅郎
冬獅郎
うん。本いっぱいあるから、気に入ったのあれば貸してあげる。
獅子頭
獅子頭
おぉ!サンキュ!
んじゃここ集合でな!
獅子頭は心を弾ませながら公園を出ていった。
獅子頭
獅子頭
冬獅郎のいえ〜♪
本がドッサリ〜♪
日は沈み、もう周りは真っ暗だった。
街灯に照らされライトアップされた噴水は、いつも以上に綺麗だった。
冬獅郎
冬獅郎
...片付けないとな(ハァ

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