第9話

ヤンキー君のお泊まり⑤
1,629
2017/11/11 04:29
獅子頭
獅子頭
これ以上なんも驚かないと思うぞ?
冬獅郎
冬獅郎
いいから座ってて
冬獅郎は壁にある小さな扉を開けた。
そこにはたくさんのボタンがあった。

たくさんボタンがある中、冬獅郎はボタンを操作していた。
冬獅郎
冬獅郎
...はい、カーテンに注目ね
そう言い、冬獅郎はボタンを1つ押した。
すると、閉まっていたカーテンが開いた。
獅子頭は驚いたのか、音すら発さなかった。

カーテンがよけられ、オレンジの光が店の中を照らした。
冬獅郎
冬獅郎
綺麗だろ、海みたいで。
位置的に窓開けたら見えたんだ。
どう?カーテンまで自動なんだ。
この風景に、驚かない?
獅子頭
獅子頭
...川があるの知らなかったから、余計驚いた
冬獅郎
冬獅郎
やったね、大成功
冬獅郎は、獅子頭の座っていた隣の席に腰を下ろし、自分で作ったカクテルを飲んだ。
獅子頭
獅子頭
今から酒飲む?
冬獅郎
冬獅郎
もう夕方だし
そう言い、冬獅郎はもうひと口カクテルを飲んだ。
獅子頭
獅子頭
ふーん...
俺も飲んでみたい
獅子頭はカクテルがまだ半分ほど残っているグラスに手を伸ばしたが、冬獅郎はグラス持ち上げた。
冬獅郎
冬獅郎
子供はダメでしょ(メッ!
獅子頭
獅子頭
...やっぱケチ(ムスッ
そして、冬獅郎は見せつけるように、カクテルをひと口飲んだ。
獅子頭は、カクテルを飲む冬獅郎をじーっと見ていた。
獅子頭
獅子頭
...(ジー

((大人はいいよなー))
冬獅郎
冬獅郎
...今は無理だけど、獅子頭が20歳になったら、一緒に飲もうな
獅子頭
獅子頭
...大人まで待てない(ボソッ
獅子頭は肘をつき、あごに手を当て言った。
冬獅郎
冬獅郎
...?

((今なんて言ったんだろ...ま、いいや))
獅子頭がなんと言ったのか聞かず、冬獅郎はカクテルを飲みほした。

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