第11話

おはよう!
2,064
2017/09/17 06:57
朝起きると、ベッドにいた。
あなた

...ん?あれ??
なんでベッド!?

私の体には、布団が被せられていた。
時計を見ると、時間は6:45だった。

ドアの向こうからは、水と、鼻歌が聞こえてきた。
それも、妙に綺麗な音色...
私はそのまま部屋を出た。
テーブルにはまだ温かい朝食。
キッチンには、笑顔で鼻歌を歌いながら調理道具を洗う鈴の姿があった。
鈴
ん?おはようあなたちゃん!
朝ごはん冷めないうちに食べちゃって!
彼は満面の笑みを私に向けてきた。
あなた

お、おはよ...
朝ごはんありがと。

朝食は、フレンチトーストだった。
テーブルに少し近づいただけで、とても甘い香りが私の鼻をくすぐった。

イスに座り、ひと切れを口へ運んだ。
あなた

っ!おいしー!

鈴
口にあってよかった(ニコッ
キラキラスマイルのこのイケメンは、私の目の前の席に座った。
しかし、並べてあるフォークには特に手を付けず、ずっと私の顔を見ていた。
あなた

...なんで食べないの?

鈴
いやぁ、ね?
あなたちゃん、すごく美味しそうに俺の料理食べてくれるから(ニコニコ
それに、あなたちゃん可愛いし。
いつまでも見続けれるよ(ニコッ
あなた

アンタの分も食べちゃうよ?

鈴
よし、なら俺も食べる
私の言葉で、やっと鈴はフォークを手に取った。
食べ終わった頃、時計は7:00になっていた。
鈴
片付けは俺1人でやっとくから、支度してていいよ〜
あなた

わかった、ありがと

私は部屋に入り、制服に着替えた。
しかし...
あなた

...シャツが...ない

換えのワイシャツがなかった。
どうしようかと思った時、ドア越しに鈴の声がした。
鈴
そういえばさ、ワイシャツなかったしょ?
女性用のやつひとつあるけど、使う?
ナイスタイミング!と思いながらも、なんで持ってるの!?とも思った。
でも、とりあえず今は借りようと思った。
あなた

...使いたいです

鈴
了解!ちょっとまってね〜
ドアの向こうにあった気配は、なくなっていった。
少し待つと、気配が戻ってきた。
鈴
お待たせー!
はい、これ使って。
ドアが少し開き、小さな隙間からシャツをわたされた。
私はそれを受け取り、お礼を言った。
着てみると、サイズは丁度よかった。
あなた

((はぁ、助かった...))

そして、私は着替えを済ませた。

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