鈴の顔は、見るからに辛そうだった。早く保健室に行きたい・・・・。
鈴の顔は、驚いた表情だった。
私の顔には涙が流れていた。
私は鈴の腕を肩に回した。
授業の始まるチャイムが聞こえた。
私は鈴を支えながら、屋上から校舎に入り、保健室へ続く道を歩いた。
みんなが登校してくる東校舎の廊下に、人は誰一人いなかった。その方が好都合だ。
保健室にはすぐに着いた。
挨拶をすると、奥から男の先生が出てきた。
私は先生からジャージを渡されてベッドに誘導され、カーテンを閉められた。
ジャージのサイズは、私には少し大きかった。普通にしてても萌え袖・・・・。それより!
カーテンを開け、鈴の名前を呼んだ。
目の前には先生がいて、鈴は隣のベッドに寝ているとのことだ。
私は先生の了承を得、鈴が起きるまで保健室で待つことにした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!