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2017/11/01

第24話

ハッピーバースデー
バッグからスマホを取り出したけど、誰からも連絡は来ていなかった。
あなた

期待しちゃだめだよね・・・

1年生が移動教室なのか、廊下からは明るい声と、たくさんの足音が聞こえる。時計を見ると、あと5分程でチャイムが鳴る時間だった。
そのうち廊下からは声がしなくなり、再び静かな空間が戻ってきた。でも、それは数分で消えた。

廊下に誰かの足音が響き始め、それはこちらに向かっていた。
誰だろうなんて思って保健室のドアを開けると、ドアの向こうにいた誰かにぶつかった。
あなた

わっ!ご、ごめんなさい・・・!

反射的に謝り、頭を下げた。でも、私がぶつかったその人は笑っていた。
笑い声は、とても聞き覚えのある声だった。
鈴
あなたちゃん可愛いね!ごめんなさい、って──ははっ!
声に反応して顔を上げるも笑われ、恥ずかしさで顔は熱を持ち始めた。
あなた

わ、笑わないでよ!

鈴
ごめんごめん。いやぁ、今日はプレゼントが2つももらえちゃったよ。誕生日にこんな贅沢していいのかなぁ
あなた

プレゼントって・・・。てか誕生日なの!?

鈴
うん。誠くらいにしか言ったことないんだけどね
あなた

そう、なんだ・・・。ハッピーバースデー・・・

驚きの連続で、体は固まったまま動かなかった。
彼の笑い声が、保健室に響く──さっきまで落ち込んでたのが嘘みたいに、今は気分がすっきりしていた。
鈴
って、もう時間じゃん。あなたちゃん、次の授業出るの?
あなた

いや、えっと・・・

まだ怖い──なんて、鈴には言いたくなかった。何しでかすかわからないし。
代わりの言葉を探す内に、先生が戻ってきた。
先生
鈴来てたのか。あなたのことはいいから、お前はもう戻ってろ
鈴
・・・はーい
納得いかないような表情をする鈴だったけど、素直に保険室を出ていった。
保健室の戸が閉まり、チャイムが鳴った。
先生
リア充だな
あなた

違います

私がそばの椅子に座ると、スマホに一件メッセージが送られてきた。チャイムが鳴っても送ってくる人間は、大体予想つくけど。
鈴(スマホ)
鈴(スマホ)
無理しなくていいからね。俺がいるんだから!何かあったら、話してね~
鈴が言うと妙に説得力があるような・・・。
私はただ、ありがとうとだけ送っておいた。

鈴
遅れてすみませーん
授業は今さっき始まったばかりのようで、まだ誰も教科書も開いておらず、ペンすら持っていなかった。
先生
丁度始まったところだから、早く席につきなさい
俺は教科書とノートを開き、授業をうけた。