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2017/11/07

第29話

その後
それからは、平和な日常生活へ戻っていった。
イタズラも無いし、女子に絡まれることも無くなった。鈴もキャーキャー言われなくなって、本人も楽になったって言ってた。
同じクラスに、女友達ができた。なんか、新しい自分になった気がする。全てはアイツのおかげだ。
今日は、今年最後の日。あと数十分で、色々あったこの年も、終わりを迎えようとしている。
2年生で構成されたメールのグループは、なんか炎上している。時々メッセージを打つけど、なんか見てる方が楽しい。
女子(スマホ)
みんなありがとう!来年もよろしく!
男子(スマホ)
いや、まだ早いだろ
男子(スマホ)
それな笑笑
女子(スマホ)
おそば食べなきゃ
女子(スマホ)
年越しそばだね〜
男子(スマホ)
うどんなう
女子(スマホ)
年越しうどん笑笑
見てるだけで、自然と和むなぁ。友達とかって、大切なものなんだな。
23:00くらいから、ずっと通知音が鳴り止まない。それにも驚くけど、もっと驚いたのは、トークにアイツが参加していないこと。誠でさえ、何かしらの反応は見せている。なのに、アイツは現れる気配すらない。
女子(スマホ)
生存者挙手!!
男子(スマホ)
はーい
男子(スマホ)
ヒャッハー
女子(スマホ)
生きてます
私はトークの通知をオフにして、外の空気を吸いに窓を開けた。
冷たい風が、ゆっくりと部屋の中へ入ってくる。私の部屋の位置的に家の前の道が見えるけど、誰も通っていなかった。周りの家も、電気はあまりついていない。
あなた

寝ちゃったのかなぁ・・・

アイツは寝たのだろうか。なんとなく、憧れの0:00に『あけまして、おめでとう』とか欲しいな、なんて思ってしまった。
空を見上げると、今まで見たことがないくらい、星が綺麗に輝いていた。私は思わず、スマホで綺麗な星空を撮った。
あなた

綺麗だな・・・。送ってあげよ

私は今の写真をアイツへ送り、スマホの電源を切った。
時計を見ると、年明けまであと1分も無く、秒針は数字の6を過ぎていた。
あなた

30、29、28、27・・・

カウントダウンを口にしながら、秒針から目を離す。体内時計には自信があるし。
あなた

18、17、16・・・

数字が小さくなっていく。私は夜空を見上げ、遠くにある月を見た。どこも欠けているところはなくて、まん丸だった。
あなた

3、2、1、ゼ──ん?

ゼロと言おうとすると、そばにあったスマホが二度鳴った。グループの通知は切っている。多分みんな、そっちで新年の挨拶をしているだろう。
送ってくる宛が思いつかず、私らスマホを手に取り、電源を入れた。
スマホ
明けましておめでとー!
新年の挨拶に加え、一枚の写真が送られていた。
写真には、人が一人写っていた。その人物は窓から顔を出し、空を見上げていた。その顔は、私がうんざりするほど見ている顔──自分だった。
私は再び、窓から顔を出した。今度は上を見ないで、下を見た。道路には、一人の人物がいた。
あなた

ほんと、バカだよね

その人物は白い息を吐きながらも、笑顔で私に手を振っていた。その姿を見て、自然と笑顔になってしまった。
あなた

・・・大好きだよ