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第22話

アメリカ
714
2019/12/01 07:43
「っはぁー…」


疲れた…


国際線で10時間以上、そこからまた国際線乗り継いでホストファミリーと会って…


参加者とそのホストファミリーが集まって夜ご飯食べて、やっと寝れるーと思ったら…


なんでホストシスターの友達5人くらい遊びにきてんの!?


泊まってくの!?


夜9時だよ!?


それから2時間みんなでゲーム。


泊まるのかな〜って思ってたけど、帰るみたい。


そっか、アメリカの高校生はもう車の免許持ってるんだもんね…


自分で運転して帰るらしい。


す、すごい…


そして落ち着いた今、私はベッドにダイブした。


もう日付変わるじゃん…


お風呂も入って、明日は休日だから遅くまで寝てていいよって。


…だからみんなあんな遅くまで遊んだのか。


「そうだ、全然スマホいじってなかった…」


疲れてたけど、みんなで遊ぶのは楽しくてつい熱中しちゃった。


「げ。」


約2時間前に美織、仁菜、亜莉沙からの着信が合わせて50件以上…


…暇人か。


2時間前っていうと、日本は…お昼くらい?


みんなして電話って…


あ、部活か、土曜日だもんね。


じゃあ今かけても多分大丈夫だよね。


もしかして練習してたら着信音聞こえないかもだけど。


美織のトーク画面から通話ボタンを押す。


プルルルルルッ


《もしもし?》


「はや!!」


ワンコールで出たよこの子…


「部活中じゃないの?」


《部活中だよ?

今もぐもぐタイム突入してるけど。》


画面ビデオに切り替わる。


《わ〜あなたやほ〜!》


横からヒラヒラと手を振る仁菜。


「あれ、亜莉沙は?」


《なんかねー、今さとちゃんに呼ばれてるー》


「そなんだ」


きっと今度のライブのことだな…


ハロウィン前大変な時期にいなくてごめん、と申し訳ない気持ちになる。


《んで、どしたん?》


「ん?」


《んだから、電話》


「へ?」


お互いポカン状態。


「…いや、着信あんなに来てたらそりゃ電話するでしょーよ!」


《あ、あぁ…》


うぉい、忘れてたよね?


今、電話してきたこと忘れてたよね!?


《いやぁ、アメリカどーなのかなぁと思ってさ!》


…大した用ではなかったらしい。


「疲れたけど楽しかったよとりあえず1日目。」


ふぁぁ、とあくびが出る。


《そりゃよかった。

あれ、そっち今何時?》


「んー?」


時計を確認する。


「12時半、夜中の。」


《わ、まじかごめん疲れてんのに。

特に用なくかけたから、ゆっくり寝てくださいな〜》


「ありがとーおやすみ」


電話を切って一息ついたら急に眠気が襲ってきて、そのまま私は眠ってしまった。

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