俺(南柊也)は、真向かいに住むあなたが初恋だった。
綺麗で大きな瞳に一目惚れしたのを今でも覚えてる。
とうくんとうくんって。
一緒に手繋いで保育園に行ったりした。
でも…お父さんの仕事の都合で引越しすることになった。
それを聞いた翌日、俺がちょうど熱出して
引越す日が延びたんだったっけ。
そしたらあなたがはんこ押してあげる!!って。
どこがいい?って聞くあなたを見て
4歳の俺が、離れたくないなぁって思った。
だから俺は再会した時にプロポーズしようと思って左手の薬指にした。
大人になってから俺が一人暮らしした時に会いに行こうって思ってたのに、お父さんが海外に住み込みで働くって決まってから、俺はお母さんに戻りたいって言った。そしたらお母さんはいいよって。
去年転校してきてすぐあなただって分かった。
クラスは離れてばっかで俺と目が合ってもまんざらでもないから、
ってすぐ分かった。
俺はその寂しさを紛らわすように、友達に勧められた土田寧々さんに告白して付き合うようになったけど、あなたが頭から消えなかった。。
南くんが私の手を握った。
私はただ寂しかった。
本当に最低な人間だ。
こうやって10年前の謎が解けて、幼なじみだった人と恋しようとしてる。友達を裏切って。私は最低だ…。
すると突然
私は南くんを引っ張ってすべり台の下に隠れた。
野球バッグを持った坂本くんとしんちゃん(慎太郎)が私たちがさっき座ったベンチに座る。
(今思えば、もう4時10分だから学校終わったんだ…)
しかも私の話。
坂本くんは私がまだ好きみたいって言ってる。
心臓がドキドキしてる。
また、、やり直せるの…?
南くんが小声でそう言って私を後ろから抱きしめる。
ど、どうしよう。
私、どっちが好きなんだろう…
その瞬間ボールを持ったしんちゃんが私たちを見つけた。
私はとっさに南くんを突き放す。
するとしんちゃんの後ろからなんだなんだー?って
坂本くんが来た。