第24話

風邪?
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2017/10/10 05:54
「はっくしゅんっ!」


「うわ、びっくりした〜」


「ごめっ…」


只今、ペーパーフラワーを作っている最中。


…風邪でも引いたかな。


「これ今日中に作り終わる〜?」


「んね、不安になってきた…。」


クラスの女子半分でこの作業、もう半分はメニュー表作り、男子は大工仕事。


…さっきサッカーして遊んでた男子達もいたけど。


私たちは壁に5列ずつ、ペーパーフラワーを貼らなきゃいけない。


多い…。


「流れ作業の方がいいかなー…」


「よし、そーしよ。」


というわけで、私は花びらを広げる作業を延々と繰り返す。


単純作業ほどつまらないものは無い。


一枚一枚広げてはダンボールに入れていく。


ま、みんな話しながらやってるからストレスっとほどではない。





「んじゃーそろそろ一旦休憩にしよ!」


1時間作業を続けた後、10分ほど休憩することにした。


割と作れるもんだなぁ、半分完成。


今日中には終わるね。


「あなた、飲み物買ってくるけどなんかいる?」


七海が声をかけてくれる。


「ありがとー、じゃあ、イチゴオレで!」


「りょうかーいっ、三空はー?」


「あ、私ついてくー」


二人が教室を出ていく。


なんか作業がないのもこれはこれでつまらない。


暇だ。


紙が飛ぶからって扇風機もつけてないんだよね、この教室。


…あつい。


そう思い、風通しの良い廊下に出る。


「おう、あなた、おつー」


「あ、おつかれー」


ドアを出ると悠貴とばったり会った。


…なんか暑くない?


ぶわっと体温が上がったような気がする。


「あれ?あなた顔赤くね?」


「え?」


そっと悠貴の手が私のおでこに触れる。


「!」


「んー、ちょっと高い?」


自分のおでこにも手を当てて比べる悠貴。


「てか、さらに顔赤くなってる気がするんだけど。

お前熱あるんじゃね?」


熱?


「んー、でもだるくはない。」


確かに、さっきくしゃみしたけど。


やっぱ風邪?


「ちょいお二人邪魔〜っ」


手に麦茶とイチゴオレを持った七海が言った。


後ろには三空。


悠貴の手がパッと離れる。


…あれ?


「わりっ」


悠貴がそう言って退いた。


私も教室の中に戻る。


ドアの真ん前だったから、ホントにじゃまだよね〜…。


てか、三空、どう思ったかな?


不安にさせちゃったかな…?


「はいあなた」


「あ、ありがとっ」


七海からイチゴオレを貰う。


そしてまた作業に戻った。

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