プリ小説

第31話

好きだよって
…なにこれ、カンジ悪っ。


もう、嫌われたっておかしくない。


何やってんだろ。


八つ当たりだ。


三空みたいに、すぐに行動に移せない私が悪いんじゃん。


こうなったのは全部私が原因じゃん。


せっかく…せっかく悠貴への気持ちに気づいたのにっ。


伝えようとしてたのにっ。


「おいっ!」


後ろから悠貴の声がする。


無理、止まれない。


追いかけてこないで。


私はさらにスピードを速める。


「っ待てよ、あなた!」


やめてよ、なんで追いかけてくるの。


これ以上惨めにさせないでよ。


ーぐっ


私の右腕が引かれる。


「っ!」


「あなた」


「放して。」


私は悠貴に背を向けたまま言う。


「悪かったよ、言い過ぎた。」


何よ、謝んないでよ。


悠貴の手を振り払おうとしても力が強くて勝てない。


「なぁ、こっち向けよ。」


ヤダよ。


早く放して。


悠貴といたくないっ!


なんで…三空と仲いいくせにっ…なんで私に構うのっ!


ほっといてよ…。


「あなた」


「…。」


「好きだよ。」


!?


私は悠貴の言葉に、思わず振り返ってしまった。


「あ、こっち向いた。」


その優しい笑顔にキュンとしてしまったことに多少イラつく。


…悔しい。


でもすぐに冷静さを取り戻した。


「冗談やめて。」


からかわないでよ。


「冗談じゃねぇ、本気だよ。」


悠貴の真剣な表情。


真っ直ぐに私を見つめる目。


少し赤くなってる頬。


悠貴のすべてが本気だと言っている気がした。


「そんなの…ウソ。」


だって…三空のこと…


「オレの気持ち否定すんな。

オレは、あなたが好きっつってんだろ。」


そんな…


「あなた、好きです。」


…っ


私の鼓動が速く波打つ。


顔がかぁぁっと熱くなる。


「だって…さっき三空の腕掴んでた…。」


「それはっ、三空が転びそうになってて、…とっさに掴んでそのまま…みたいな?」


「私のこと避けてたでしょ。」


「あ…実は…にじがあなたに告ってんの聞いちゃったんだよね。」


!?


「んで、あなたの返事は怖くて聞けねーから走って逃げて…

今日、なんか2人仲良さげだったし、付き合ってんのかと…。」


…なるほど。


でも…


「私、今まで、ひどいこと散々いろいろ言われてきたんですけどっ」


だから私…両想いなんて、ありえないって、そう思ってたのに…っ。


「好きなやつにはイジワルしたくなるってゆーじゃん?」


なにそれっ…


もう私は顔熱いし涙出そうだしわけがわからない。


「子供かっ…ばか。」


「何泣いてんの?」


涙声の私に遠慮なく言う悠貴。


「な、泣いてないしっ」


まだ涙は出てない、はず。


「ったく、しゃぁねーなぁ…」


悠貴はそう言って私の腕を掴み、ぐっと引き寄せた。


気がつくとふわっと悠貴の匂いに包まれていた。


「!?」


びっくりしたけど何故か余計に涙が溢れてきた。


そして悠貴は私を抱きしめて頭をポンポンっと優しく叩く。


「あれ?これってあなたの方が子供みたいじゃねぇ?」


ぐっ…さっきの仕返しか。


「う、うるさいっ…」


それでも涙は止まらない。


悠貴も同じ気持ちだったなんて…。


「あ…てか私、悠貴のこと好きって言ってないんですけど。」


抱きしめられた腕の中で言う。


「…え?違うの?」


いや、違わないんだけどさ。


「んーん、好きだよ。」


うわ、なんか照れる。


これでも今までずっと隣にいた幼なじみだよ?


「…やばい。

分かってても実際聞くとやばい。」


…何がやばいのかよく分からない。


「…なんで分かってたの?」


「え、だって告白した瞬間泣き出したし、顔に書いてあるし。」


「ウソッ!?」


顔に!?


「あなた分かりやすすぎ。」


「うるさい。」


そう言って顔を見あわせて笑った。


そして目が合うと、雰囲気に身を任せてそっと唇を重ねた。


やっと…気持ちが通じた。

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*ゆうう*
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