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第9話

❅ 仕返し ❅
『オレ、お前の事好きなんだけど』

『お前にはオレしかいないだろ?』

『先輩の事が好きなんです…』

……わからない
休み時間、携帯で出来る恋愛ゲームと私はにらめっこしていた

学園もので色んな性格の男子がいて好きなキャラを選べる

恋愛ゲームをしてみたら何かわかるかもよ?と蒼依の勧めでアプリをインストールして始めてみたものの展開が読めない

キャラは蓮に少し似ているキャラにしたが性格は蓮と全く違った


『お前って何でそんなに可愛い事ばかり言うんだよ』

ゲームの中の私に向かって赤面をする悠斗というキャラ

りんか『か、可愛くないよ…っ!』

私も赤面して否定していた
私だったら『耳鼻科オススメする』と可愛くない事を言うだろう

ゲームの中はなぜこうも赤面をしてとりあえず否定をするんだろう

悠斗『うるせえ、自覚持てよ…その声俺だけに聞かせろ』

りんか『恥ずかしいよ…』

…いや、俺だけに聞かせろってそれは物理的に無理だよ

家族もいるし友達もいる

凛佳
疲れる…
疲れるはこのゲームにハマってる人に失礼だな…

でも世の女の子はこういうのが好きなのかな
蒼依もハマってるらしく課金までしてるそう
何してんの
友達と話していた蓮が輪から抜けて私の机の前にしゃがみこんだ

いつもは上を見上げなきゃいけない蓮が屈んでくれたから珍しく視線が同じ高さだ

蓮に携帯の画面を見せるとすぐに恋愛ゲームと分かったのか納得した顔
好きなの?
こーゆーの
凛佳
蒼依に勧められて始めただけ
ふーんと言う蓮を無視してゲームを進めると横に移動してきて画面を見つめてきた蓮

『お前は俺の事だけをすきになってろ』

俺様系はどうしてこうも偉そうなのか
凛佳こういう奴嫌いでしょ
凛佳
…よくわかったね
まだ一言しか聞いてないのにわかっちゃうんだ

外見が蓮に似ているだけで選んだから性格まではわからなかった
凛佳だって『お前』って呼ばれるの嫌いだから
あたってる

この事は蓮に言ってないのに何でわかるんだろう
そこは幼なじみだからだとしても言わなきゃわからないはず

どうして分かったのか聞いてみた
小さい頃からお前って呼ばれると嫌そうな顔になってたしオレと喧嘩した時もお前って呼んだら余計不機嫌になってたから
蓮はよく私のことを見ている
凛佳
ストーカー並みに私の事知ってるね
ストーカーは酷すぎ…
でもやっぱり幼なじみだから本人が気づかれてないと思っても案外気付かれてるものだな

ゲームはどんどん進んで告白の所までいった

俺のことだけをすきになってろみたいな事を言っていたからてっきり悠斗もヒロインの事が好きだと思っていたのに違ったんだ…

そしていつの間にか蓮も楽しんでいて2択が出た時には2人で「これじゃね?」「私ならこっち言われたい」など話し合ったりした


悠斗『好きなんだよ、お前の事…気づけよ』

手の甲を口元に持ってきて赤面で告白をしてきた

俺様系なのに告白の時はこうして恥ずかしがる所は少し可愛いと思った

りんか『嬉しい…私も悠斗くんの事が好きだよ』

2人は抱き合うと笑い合った

そこで最後に『Happy End』と文字がでると終わったのかCLEARと画面に出た
凛佳
……蓮もこういうの見ると早く付き合いたいとか思う?
1週間カップルだけど蓮にとってはその1週間と長いのかもしれない

実は凄く待たせてるのかもしれない
思うけど今はいい
凛佳
いいの…?
そこでオレが『待てないから早く返事して』って言うのは約束が違うし急かしたら凛佳絶対オレに気遣ってOK出すだろ
凛佳にちゃんとオレの事を好きになって欲しいから1週間守るよ
蓮はこういう人だ

だから安心できる

でも蓮、気付いてる?
凛佳
ここ教室だよ…
周りのみんなが蓮のセリフをまじまじと聞いていた
生徒
やーば!
蓮お前どんだけ高幡さんの事好きなの
生徒2
聞いてるこっちが恥ずかしくなるわ!
女子からも「羨ましい〜」やら「蓮くん本気だったんだ〜」と言われている

周りから本気と思われていなかった蓮少し気の毒だな…
どんだけ凛佳の事好きか考えてたけどそれは凛佳にだけ言いたいから教えねー
教室中がまた騒ぎ出した
生徒
言う事いちいちカッコよくて腹立つわ…
生徒2
これでまだほんとに付き合ってないって嘘だろ…
クラスメイトが言ったとき昼休みが終わるチャイムが鳴った

すぐ5時間目が入るためみんな自分の席に戻った

ガタガタと机を元の位置に戻す音が教室中に響く中微かに「凛佳」と呼ばれた

声だけで誰に呼ばれたかなんて分かる
凛佳
んー
言葉で表したくねーくらい凛佳が好き
私にしか聞こえない声でソッと言った

私の顔が赤くなったのは言うまでもない
心臓も今までにないくらいよく動いている

あー…もう

私は何だか悔しくなって仕返しに自分のペンケースからシャーペンを出して蓮の机に落書きをすると自分の席に戻った
何書い……
読んだのか途中で言葉を失った蓮

あー、恥ずかしい
顔を見られたくなくて廊下を見る

嬉しそうに笑った声が聞こえると
りょーかい。
落書きの返事が聞こえて私は口を手で隠して笑った



『帰り、手繋いで帰らないと許さない。』




私の精一杯の仕返しだった__ 。