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第16話

❅ 叶わないとしても ❅
高幡先輩のことを好きになったのは高校生活1週間が経った頃だった
彰都
ここどこだよ!
学校にそろそろ慣れてきた頃俺は校内で迷子になっていた

くそ、この学校無駄に広すぎなんだよ
迷路か!

小6からの友達、弘也はどっか行っちまったし…

さっきから同じ所周ってる気がする…

角を右に曲がると行き止まり
彰都
っあーー!!
1年の教室どこだ!!
1週間通っても迷子になるってどんだけだよ

方向音痴では無い方だぞ俺

すると背の高い先輩がペットボトルを片手に横を通った
あの人に聞くしかない
彰都
あの!
俺が呼ぶと振り返った
なに
でっけ…

180はあるんじゃね…
167cmの俺は顔を上げる状態

上履きを見ると青色で2年の先輩とわかった
彰都
1年の教室ってどこっすか…
…あー…
何かキョロキョロしだした


何してんだ…?
あ、凛佳!
1人の女子生徒に向かって叫ぶと相手は気付いて友達とこちらへ来た

髪を後ろで纏めてキレイな染めていない黒髪
背は155cm前後くらい

もう1人の友達はお菓子を食べていた
凛佳
どうしたの
男の先輩に向かって聞いたのかと思うと俺に聞いていた
彰都
あ、えっと…1年の教室どこかなって
蒼依
お〜、迷子くんだ
何だよ迷子くんって

合ってるけどさ
凛佳
1年生の教室は…って口で説明するより一緒に行った方がわかるよね
一緒に行こう
笑ってはいないけれど優しくて頼れると思った

つーかこの男の先輩も校内分からずにこの女の先輩呼んだ?

先輩たちと廊下を歩いて気付いた
まず俺建物自体違うところにいた

さっきいたのは校長室や理事長室がある所

棟を移動すると生徒の賑やかな声が目立って何となく安心した

歩いていくと1年1組の表札を見つけた
凛佳
ここが1年の教室だよ
彰都
ありがとうございます!!
頭を下げると先輩は慌てて頭上げてと言った
凛佳
早く慣れるといいね
最後に柔らかい笑顔で言った後先輩は後ろを向いて歩き出した

その笑顔を見た瞬間俺の心臓はありえないくらい脈を打った



__先輩の笑顔に一目惚れをした
凛佳
れーん、離れてー
女の先輩にだらしなく乗っかる男の先輩

そして何故か俺の方を見て口パクをした

『惚 れ ん な よ 』

最初はわからなかったが良く良く考えるとそう言ってると理解した

それと同時にあの先輩も女の先輩の事が好きと分かった


後から名前とクラスを知った
2年2組の『高幡 凛佳』と『黒木 蓮』

黒木先輩がたしかに『凛佳』と言ってたのを思い出した

名前と外見が一致してるキレイな顔立ちの二人だなと思った

まだ4月

俺はそれに油断していてただ遠くで高幡先輩を見るだけだった

けれど9月の下旬それは変わった
弘也
高幡先輩、黒木先輩と付き合ったらしいよ
彰都
……は?!
朝のSHRが終わって少しの自由時間
聞きたくない単語が今聞かされた

詳しく聞くとそれは本当に付き合ったんじゃなくて1週間のお試しらしい

それって多分黒木先輩から言ったことだろう
弘也
確か今日で5日目って言ってたかな
あと2日で終わんじゃん!!

でも、それはお試し
黒木先輩の事好きにならない可能性もある
弘也
どうする彰都
ニヤニヤ笑い出す弘也

そんなの…行くしかないだろ…

確率的には自信はない
でも伝えずに終わるのはイヤだ

今からでも言おうとすると1時間目が始まる鐘が鳴った

くそ…
弘也
俺お前のそういう諦めない所尊敬するわ
彰都
うっせうっせ
1時間目が始まると教師が教室に入っていた

挨拶を終えると俺は授業なんかに集中出来なくて高幡先輩の事を考えていた

あの笑顔を隣で見ていたい

もう遠くから見るのはイヤだ




『ありがとうございましたー』

授業終わりの気の抜けた挨拶をしたあと俺はすぐに教室を出た

出る時は弘也の『頑張れよ』という声が聞こえた

後で教えてくれた弘也にお礼言わねぇとな

廊下を走って教師から注意されるのも無視して高幡先輩の教室に向かった


教室に近づいた時高幡先輩と黒木先輩とあと1人の先輩が廊下を歩いていた
彰都
高幡先輩!
後ろを振り向き俺の方を見る

あの頃みたいに髪は後ろに纏めてなくおろしている
彰都
突然何ですけど黒木先輩と別れてもらえますか?!
たとえ叶わないとしても伝える事は出来ますよね



俺、今日から頑張りますから__