──キーンコーンカーンコーン♪
あなた「じゃ、あいばいばい!」
あい「うん!じゃーね!」
あなたちゃんは運動部でこれから部活なんだって。
だからわたしは自分の教室でひとりで待っている。
れいは他クラスだから待たないといけないんだよね。
れい「あいー。いくぞー」
あい「はーい。」
放課後にれいに連れ去られてどこかにいくなんて初めてかもなぁ~。
あい「ねぇ、れいどこいくの?」
れい「ナイショ」
あい「教えてくれたっていいじゃん!!」
れい「我慢しろよ。うるさくするとその口塞ぐぞ」
あい「それは嫌!」
れい「なら黙ってろ」
あい「むぅー」
れい「すねんなよ。着いたぞ」
あい「ここって!!」
れいに連れられてきたのはわたしが前から行きたがっていたスイーツショップ。
れい「今日は弁当のお返しにおごってやるよ」
あい「本当!?れいありがとう~!!」
わたしは嬉しくてれいに抱きついてしまった。
れい「おい離れろって///」
あい「あっ、ごめん、つい。」
れい「ほら食うぞ。」
そしてわたしたちは思う存分食べ、あ、わたしだけか(笑)食べました。
あい「れいありがと~!ごちそうさまです」
れい「おう。んじゃ帰るか」
あい「うん!」
甘いものが大好きなわたしはずっと宙に浮いた気持ちだった。
しかしそれが違う意味で宙に浮いた気持ちになるとは知らずに。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。