ぱっと見三頭身しかない背丈に似合わぬゴリゴリ筋肉が浮き出ている両椀。
鼻の下には小さなちょびヒゲが生えて可愛らしさが見える。
「飢えた狼共よ!!覚悟せい!!!」
小さなおじさんはそう言い放つと狼を次々と投げた押しやっつけていった。
「よっと…うっ。
年は取りたくないわい……」
腰をトントンと叩きながら笑うおじさん。
そして白雪達の元へ駆け寄り安否確認をした後、おじさんは家に招待すると言ってくれた。
正直おじさんの身長からするに小さい家を想像していたが、普通の人々も入れる大きな家に住んでいた。
少年「明かりだ…!」
白雪姫「ずっと暗いとこに居たから…まぶし」
そう言いながら目をこする白雪姫に、なぜか少年とおじさんは驚いた表情をする。
白雪姫「……何」
少年「い、いや…あ、あの!僕もう眠いんで布団行きますね!あはは…」
意味深に退場する少年に白雪姫は追いかけようとしたがおじさんが白雪姫を止めた。
そして
「……君は白雪…かい?」
白雪姫「……!私のこと知ってるの」
「ああ。もちろんだとも!!赤ん坊以来だが…大きくなったなぁ」
ここで白雪姫はやっと気づいた。
この人が
このおじさんが
自分の探していた小人さんだったことに。
白雪姫「小人さん…」
「そう言えば、ずっと小人さんって言ってたな!!改めて紹介しよう。
わしの名前はルファー。小人のルファーと申します白雪姫」
深々とお辞儀をするルファーを他所に、
白雪姫((そういえばまだ少年の名前知らねぇや…。
てかあいつも私並みに結構物語登場してんのに二話しか出てないおじさんの名前先に知ってしまった…
ま、いいか))
少年「へくちっ」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!