第2話

かわいー
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2017/10/03 06:40
慧の協力を得、私は両親へ会いに行った。毎日通いたいのは山々なんだけど、私は週一で会いに来ている。成長してる姿を見せたいから。
あなた

おはよ。今日はさとちんも一緒だよ!もうすぐテストなんだ。それも大会があるし、大変なんだよ?大変だけど、先週も楽しく過ごせました

今週も見守ってほしいと最後に付けたし、しゃがんでいた姿勢から直立姿勢に戻った。
あなた

よし、学校行こ!

慧
おう
本当は寂しい気持ちが少しある。でも、それを周りに見せたくないから、無理やり笑った。
笑顔を慧に向けると、慧は私の頬をつまんで、引っ張っ──って、何やっとんじゃ!
あなた

さとちん、痛い!

慧
俺は痛くない
あなた

私のほっぺが痛い!

慧
・・・じゃあ、無理やり笑うな
え、ばれた!?いや、でもここはまずは否定すべきだ!
あなた

そ、そんなことないし!

慧
・・・あっそ
行くぞと吐き捨てたように言って、慧は歩いていった。なんだコイツ・・・。
私は走って追いかけ、ジャンプして慧の肩を叩いてやった。
叩かれた本人はムスッとした顔で私を見て、痛いとだけ言ってきた。
慧
あなたは猿だね
あなた

誰が猿じゃ

慧
じゃあ、犬みたい
すると、慧の手が私の頭に乗ってきた。髪がショートだからか、わしゃわしゃやられた。
あなた

さとちんは巨人だね

慧
巨人の飼い犬っていうのも、どうなの?
あなた

私はさとちんの飼い犬なの!?

慧
かわいーかわいー
あなた

棒読み嬉しくない!

私は慧の手を頭からはがし、少しむこうにある校舎へ走った。
あなた

さとちんのバカー!!

人通りが少なくて助かった・・・
私は振り返らずに走って、慧のことなんて気にしなかった。
慧
・・・めっちゃ可愛い

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