第10話

嫌ならいい
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2017/10/14 00:31
慧
あなたから来てくれないから、自分から寄ろうと思って
小さい時は手を繋いだけど、その時期だけだったからやっぱり恥ずかしい!それに告白された後なんて・・・もっと恥ずかしい!!
出来るだけさり気なく手を引こうとしても、バレているのか、更に強く握られてしまった。くそっ!
慧
逃げなくてもいいじゃん
あなた

に、逃げてないよ!

慧
いや逃げてるでしょ
あなた

・・・逃げてません

慧
目線それてる
あなた

うっ・・・

苦い声をもらすと、繋がれたてが自由になった。
慧
・・・嫌ならいいよ
ぼそっと呟くと、「暁の家でもよってく」と言って、私を置いていった。
あなた

なにさ。あんな辛そうな顔して・・・


暁
はぁ!?何やってんの!
部屋に高い声が響いた。
俺は今、暁のアパートにいる。
慧
そこまで怒るなよ・・・
暁
怒る!この展開は怒る!
慧
女か・・・
暁
男だ!
こいつは昔から、怒らせると面倒くさい。
暁
女の子は怒らせちゃダメだよ?それも告った後なんて!
終わったな、俺の青春。さらば、俺の初恋よ。
部屋の床に寝転がり、天井を見つめた。
慧
なぁ暁
暁
ん?
慧
今日泊まってくわ
暁
ふーん・・・は?
今家に帰ってもあなたには、たぶん迷惑がかかる。親には電話すればいい。明日も休日だ。
慧
あなたのためにも、泊めてくれ
暁
・・・あなたちゃんのためって言われて、僕がNOなんて言うと思う?
慧
よっしゃ

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