第10話

私の友達
131
2017/10/06 13:06
あー、どうしよう…
こんなの貰っても困るよ。

勝ち目はないって分かってるのに、
もう私は彼女にはなれないって分かってる。

また好きの気持ちが溢れ出しそうだよ…

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次の日

さすがにクマのキーホルダーは
付ける気にはならず、そのまま学校に行くこと
にした。


はぁ、諦めようと、諦めようと、諦めようと
頑張ってるのに、プレゼントなんて
貰ったらさ…

そんなふうに考えながら
机に突っ伏している。

すると頭の上から声が

「どうしたの?」

顔をあげると

「あ。知沙と慎ちゃん」

この子は福川知沙(ふくかわちさ)
中学からの友達で1番信頼できる子。
私の恋も応援してくれてる。

慎ちゃんというのは
知沙の彼氏の藤原慎之介(ふじわらしんのすけ)
慎ちゃんも中学からの友達である。

このカレカノのことは本当に応援している。

「なんかあった顔してんな〜って
 知沙と言ってたんだよ。」

「あ〜、うん、まぁね」

「ねぇ、教えてよ!」

「じゃあお昼休み屋上で話していい?」

「「もちろん」」

「ふたりとも息ぴったりだね(笑)」

「慎之介がマネするからでしょ〜」

「いや、知沙のほうだろ〜」


いいなぁ。羨ましい…。

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