第15話

声の正体
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2017/10/09 04:52
目を開けると

「どもっす、先輩」

彼はサッカー部1年の
梶木大和(かじきやまと)

一個下なのに私によくちょっかいを出してくる。

私は起き上がる

「1年なのに、こんなところで
 何してんのよ?」

「サボってるんです
 授業受けなくてもテストで点取れるんで。」

「素直になに言ってるの(笑)
 余裕なのね〜」

「で、先輩は?
 サボりっすか?」

「ん〜。まぁ、そんな感じ?」

「そうっすか」

「ほら、サボってないで、授業戻りなさいよ」


濡れてる姿はあまり見られたくないし、
追求されても困る。

「先輩こそ。」

「いいの〜私のことは!」


すると大和くんがいきなり

「なにがあったんすか?」

と顔を近づけてきた。

「いや、別に〜」

「だって、こんなに濡れてる…」

「気にしないで」

「気にします。先輩のことは」


そんなこと言われたって…

「先輩が話してくれるまでここから
 動きませんから」



「和磨には絶対言わないって
 約束できる?」

「はい、部長には言いません」

サッカー部の部長は和磨である。

「あのね…」

林さんにされたことをすべて話した。

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