前の話
一覧へ
次の話

第2話

第2歩
327
2017/10/04 12:40




あなたの入学式が終わり家に帰宅した
スーツを脱ぎ部屋着へと着替える際に
1枚の写真を見つけた


丸山「なんやろ、これ」


僕は写真を撮るのが好きだ
その為写真が出てくるのは珍しい事ではない
しかしここにしまった覚えもない
僕は裏返しになっている写真が気になり手に取った


丸山「僕とあなた、、?」


その写真には僕とあなたの幼少期の姿が
あなたは泣いており僕はそれを宥める様な笑顔でピースサインをしていた

今までで1度も見た事の無い写真だった
それがこんな所から出てくるのも不思議だ
今度写真立てでも買って飾っておこう


丸山「それまでここにおってな?」


服と服の間に挟み、しまい込んだ


あなた「たっだいまー!!」

丸山「おかえりあなた!」


HRを終えお昼すぎに帰ってきたあなた


丸山「お昼食べてきたん??」

あなた「食べてない!お腹空いた〜!!」

丸山「何が食べたい?」

あなた「う〜ん、オムライス!!!」


冷蔵庫を覗きながらこたえるあなた
材料の有無を確かめているのだろうか


丸山「分かった、すぐ作ったるわ!手洗って待っときや!」

あなた「うん!分かった!」


元気いっぱいな返事で答えると
嬉しそうな顔をして手を洗いに行った


あなた「あ、ピーマンいれたら駄目だよ!!!」


洗面台の方から聞こえる声
思わず笑みが零れる


丸山「好き嫌いはあかんで!!!(笑)」


僕も精一杯の大声を出し伝える


あなた「隆くん!!!!」

丸山「ん?」


チュっ


丸山「えっ」

あなた「いれないで??」


呼ばれ際に唇にされたキス
それは一瞬のものだったが精一杯の背伸びをしていた事は気が付いた
やはり可愛すぎる

そして必殺技の上目遣い
慣れている


あなた「じゃあ!わたしテレビ見るから!」


頬を赤らめてリビングへ駆け足で向かう
可愛すぎた
これは今日のオムライスに気合いが入る



プリ小説オーディオドラマ