第6話

移動教室にて
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2017/10/07 04:10
「一ノ瀬 葵です。よろしくお願いします。」

と淡々と自己紹介を済ませた。

「んじゃ、席はー、あなたの隣な!」

「はい、」

と、こちらに歩いてくる。

うわああああと叫びたい気分。

そのまましばらくして、チャイムが鳴り、みんなが葵の周りに集まってきた。

幼い頃の葵は優しく、穏やかでよく笑う子だった。

けど、そんな面影はもうなく、静かで落ち着いて居る。

だからみんなから話しかけられてもそっけない態度で

めんどくさそうにしていた。

1時間目が終わり、2時間目の移動をしようとした時、ふと葵をみた。

葵はまだ場所もわからないだろうと思い、勇気をだして声をかける。

「あの、葵。」

と言ってから気づいた。覚えているかどうかも、本当にあの葵なのかもわからないのに。

「あ、ごめんね。えっと、一ノ瀬君。次、移動だから一緒に行こ?」

心臓がバクバクだよ!!

「うん。お願い」

「じゃあ行こっか」

あぁ、声かけてよかったぁ。

少し2人で話したいと思い、美麗には声をかけ、先に行ってもらった。

無言が続く…。


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