第8話

保健室にて
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2017/10/07 08:46
「うぅ、」

眩しい光が目に入ってくる。

「ここは…?」

保健室か…。あっ!葵は!?

と勢いよく起き上がると、ズキっと頭が痛んだ。

「痛っ。」

頭をさする。

シャッ、急にカーテンが開いた。

そこに立っていたのは、葵。

「あ!大丈夫?葵。」

「ああ、大丈夫。悪かったな、」

「そう、よかった。」

と私が微笑みながら言うと、

一瞬、葵は、泣きそうな悲しそうな顔をした。

どうしたの?と聞く前に

「てか、その、名前…」

と言われ、最初は何が何だかよくわからなかった。

「あっ、ごめんごめん、名前で呼んじゃって。えーっと、その…」

葵、小さい頃のこと、覚えてる?私、小さい頃に遊んでたあなただよ??

なんて事は言えるはずがない。

それが言えないなんて、と悲しくなった。

「いま何時かな??どのくらい気を失ってたんだろう?」

無理に笑顔を作り言ってみた。

すると、




「なぁ、あなた。」




鳥肌が立った。

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