第15話

あの日の真実
659
2017/10/09 13:24
ー放課後ー

「またね!葵!」

「うん、また明日。」

また明日。なんて、いつも使っているけど、

葵から言われると、とっても幸せな言葉。嬉しくなる。


もう直ぐ家に着く。

「あれ?」

誰か家の前に立っている。

近くに行って声をかけてみようかと思い、歩き進むと、

「お、おばさん…?」

と声をかける。

一瞬驚いた顔をした。

その表情は葵とよく似ていた。

そう、この人は葵のお母さん。

「ずいぶん大きくなったわねぇ。こんにちは、お久しぶりね。」

「こちらこそ、お久しぶりです。」

と言い合った後、しばらく無言が続いた。

その沈黙を破ったのはおばさんだった。

「あなたちゃん、実は、どうしても聞いて欲しい事があるの。」

「なんですか??」

「ここじゃあなんだから、近くのカフェにでも行きましょう。」

うちには遠慮してくれたらしく、カフェに行った。



「あの、聞いて欲しい事って…?」





「実はね、その、葵はあの日…。事故にあったの。」

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