プリ小説

第2話

兆し
あかり
おはよ、あなた!今年も同じクラスだね!
あなた

そうだね、また一年よろしくね!

あかり
こちらこそ!……ねえあなた、聞いた?
あなた

聞いたって、何を?

あかり
転校生だよ転校生!凄いイケメンだってウワサだよ……!
 興奮した様子の親友・あかりに私は思わず苦笑をもらす。
あなた

そ、そうなんだ……

あかり
もー、あなたは良いよね!素敵な彼氏がいるもん!私も加賀先輩みたいな彼氏がほしいなぁ……
あなた

ちょ、ちょっとあかり!そんなに大声で話さないでよ……まだ皆知らないんだよ?

あかり
ごめんごめん!
あなた

全くもう……

 てへっ、と可愛らしく舌を出して笑ったあかりに私はため息をつく。実際、ポニーテールを快活に揺らすこの友人はかなり可愛い方で、隠れて思っている人が何人かいる……らしい。
 そして、加賀先輩というのは私の先輩で……高校1年生の12月から付き合い始めた、恋人、でもある。
 癖っ毛ぎみの髪に長い手足を持ち、さらには勉強もできるという私にはもったいないくらいの恋人だ。
あかり
それでね、その転校生はね、私たちのクラスに名前があったみたいなの!
 その事実に少し興味をかきたてられた私はあかりに聞く。
あなた

へぇ、どんな人なの?

あかり
んー、誰も会ってないって!でもね、名前は確か、花田……とか言ったかな?
あなた

ふぅん……
あとあかり、もうすぐ付き合って4ヶ月なんだけど、先輩に何かあげた方がいいと思う?

あかり
何それ!全然興味ないじゃん!真面目に思い出して損した!しかものろけまで聞かされるし……
 大袈裟に嘆くあかりを適当にあしらい、私は新しい教室に足を向けた。

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ゆっ
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