第7話

unusual
377
2017/10/15 17:45
それからまた、1週間が経った

あれから一切かけるくんと一切口を聞いてない

喧嘩はしたことがあったけど

けっきょくその日の夜にはいつも通りになっていた

だからこんなに長い間かけるくんと話さないこと自体初めて

かけるくんと離れてみてわかったことがいくつかある
まず、電車はいつもかけるくんがわたしと満員電車の壁になってくれて快適に学校に行けてたっていうこと

しかもそれを何にもいわずなんのそぶりも見せずにやってくれてたところ

このまえ、電車の中で拓海くんに会っておんなじように壁になってくれてたときは
拓海くん
チッ、踏むな
拓海くん
押すなよ
拓海くん
いってぇなぁ
と、とにかくムカついてた

まぁ満員電車ってだけでパーソナルスペースに人が入って来てるからイライラするのにさらに目の前のやつのために場所を開けなきゃ行けないとなると相当なストレスだと思う
宿題もやってもぜんぜん意味がわからなくて教科書何書いてあるかすら意味がわからない

先生に聞きに行っても…
先生
まだわからんのか?
もう少し自分で考えろ
と、突き返されてしまう始末

そして授業中も…
先生
あなたさん!!!
答えてください!
わからないんですか?
この前はこのレベルの問題答えられたのになんでできないんですか?もうあなたはいいです、座りなさい
生物の集中攻撃も総ヒット

みんなわかんないのか、関わりたくないのか下向いたままで誰も助けてくれない

いや、これがフツウでかけるくんが異常だったのか
そして、お弁当や傘も家や電車にしょっちゅう忘れて来るし

夜も寝られなくて朝も起きれないという負のループ

さらに髪の毛も時間がなくてできなくてボサボサ
未羽
ねぇ、あなた最近痩せた?
大丈夫??!
あなた

大丈夫!わたし考えるから

未羽
いや、もうそれいいから、ね!少しは休みな!気張りすぎだよ!!
あなた

大丈夫ってゆってるじゃん!!!

あなた

あ、ごめん…

未羽
ううん、わたしもごめん
でも、ちゃんと休んでね
あなた

ありがとう

あぁー、もーダメだ!

未羽に八つ当たりしてしまった
拓海くん
あなた、いまどこにいたの?
なにしてたの?
あなた

トイレ行ってたんだよ

拓海くん
トイレにしてはいつもより2分ぐらい長くない?
あなた

帰る途中で未羽に会ってちょっと話してた

拓海くん
そうなんだ、信じていいよな?
あなた

うん、

あれから、謎に拓海くんに干渉されてる

どっからか入手した連絡先から

毎日連絡が来る

大半がなにしてるの?とか

なに食べてるの?とか

誰といるの?とか

もし返信が遅かったりしたら

電話がかかって来る

夜も電話がかかって来て出られなかったら

次の日会った時になんで出なかったか質問攻めにされる
あ、そういえば拓海って呼んでっていわれたんだった

呼ばないとずっとなんで?って聞かれるんだよね

わたしと拓海は別に付き合ってるってわけではない

だから、まぁいっかてケータイを放っておくと次の日質問攻めにされてめんどくさいことがわかった

あんなに楽しかった拓海との会話も今はできればしたくない
ある日ふとかけるくんの方を見るとバチッと目があった

その時なぜか泣きたくなった




そして次の瞬間



目の前が真っ暗になった

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