試合という名の告白当日。
『普通に告白したら大丈夫!私達恋道部が
居るから大丈夫』と原田先輩からメッセージが
きていた。
髪と服装を鏡で確認し、家を出た。
言われていた公園に着いた。
時計を見ると13:47
私の心臓はバクバクだ。
大きく深呼吸をする。ぐーっと伸びをする。
落ち着かない心臓。手のひらの汗がひどい。
後ろから声がして、ドキッと心臓がなる。
実は最近、一緒に学校に行っていなかったので、
ちゃんと会うのは1週間振り……。
小さく深呼吸をし、緊張で苦しい心臓を落ち着かせ、
ぎゅっと手を握りしめ、翔くんの目を見る。
言ってしまった。翔くんから目線を下にそらした。
どんな顔をしているのか、見れない。
どんな返事が帰ってくるのか、怖い。
ギューッと目をつむっていると、
翔くんの声がした。
ポロポロと涙が溢れだす。
翔くんも私の事を好きって言ってくれた。
なのに、もうすぐ今まで毎日会っていた彼とは
簡単には会えない距離になってしまう。
嬉しいのに苦しい。
ばっと声のした方を向くと、以外な人がいた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。