チュンチュン……
真昼「ん……これが、例の朝チュン……」
昨日の話題を思い出しいつもよりも早く起きた事に気付き軽くため息をついた
チュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュン←
真昼「ちょっとうるさ過ぎだろ?!?!」
騒がしく窓を開けると……
??「おはよう、君が怠惰のスリーピーアッシュの主人?」
予想外の言葉に立ち尽くしたままだったが彼は軽く笑いまた喋り出した
??「ごめんよ、少しスリーピーアッシュに挨拶したくてね。大丈夫、そんなに警戒しなくても用はそれだけだから」
真昼「く…クロならまだ寝てますけど…」
少し、強い視線を送って
??「ははっ、そっかさすが怠惰だね。分かった。また会いに来るよ。彼にもそう伝えて…」
とだけ述べるとベランダの手すりに乗った
真昼「ええっ?!ちょ、待ってくださいよ、何も俺には教えてくれないんですか?!」
クロとの絆を深めるためにも真昼はここで引き下がる訳にもいかなかった。また、後悔はしたくないから。
真昼「せめて、名前だけでも!」
すると、彼は目を丸くして
??「ナマエ?あぁ、名前か。残念ながら僕に名前は無い…そうだ、君が付けてよ」
真昼「え……そんないきなり…」
早くと急かされて焦ったが、何故かすっと答えが出てきた。
真昼「小鳥さん…」
??「ははっ、いいね面白い!!ではこれで僕は帰らせていただくよ。じゃあね城田真昼くん」
真昼「何で名前を…あなたは一体……」
彼は微笑しこう言った。
小鳥さん「また朝が来れば」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!