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ピンポーン
事務所を飛び出して走って走って
あなたの家の前
インターホンを押せば
ガチャッとドアが開いて明らかに顔色が悪いあなたが顔を出す
『 葵……?』
強引に家に入ればきょとんとしてる彼女
『 なんで 、』
葵「 なんでってお見舞い?」
『 仕事は……! 』
葵「 休んだ 」
『 何してんの 、』
葵「 心配だったから 」
『 ばかじゃないの 、 』
葵「 はいはい 」
葵「 ベッドどこだっけ 」
寝させようと思って寝室の場所を聞けば
一つの部屋を指さすあなた
その部屋へ行こうとした時
ちょんちょんと服を引っ張られる感覚
振り向けば熱でなのかそれとも恥ずかしくてなのか顔を真っ赤なしたあなたが
『 ……おんぶ 、して 』
と小さな声で呟いた
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!