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店長「 もっと笑って!ほら!ニコッて!」
『 すみません… 』
なんでこんな事になってるんだっけ
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-数分前-
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「 可愛いね、名前なんていうの?」
『 え…えっと、あなた、です 』
「 あなたちゃんっていうんだ 」
『 はい… 』
「 …何か好きな物とかあるの?」
『 え、えっと… 』
「 …ごめんね、トイレ行ってくるね 」
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店長「 お客さんトイレって言ってたけど、」
分かってます、他の方の所に行かれたの気づきました
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やっぱり私にメイドなんて無理なんだよ
もうやめよう、この依頼は断ろう
私が決意したその時
頭に何かが乗った
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葵「 順調ですか?メイドさん 」
『 …葵 』
私の視線の先には
私の頭に手を乗せて微笑む葵が居た
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!