
第1話
有名な美少女
ここ春岡高校には学校で1番可愛いと言われている有名な美少女がいた。彼女は男子生徒を魅了し、女子生徒でさえも虜にした。彼女が歩けば道を開け彼女が笑顔を向ければ皆が気絶していく。
そんな美少女の名は、
俺の名前を呼ぶと同時に振り返る。その時にピンクの髪がふわりと揺れて男達を魅了する。
黒瀬 琉月 (くろせ るう)
染めたのか謎の薄ピンクのロングの髪にいつも眠そうなピンクが少しかかった瞳。身長は156cmでスタイル抜群。顔は整っているが笑顔をあまり見せたがらない彼女は、美少女だけではなく不思議ちゃんとしても有名だった。
俺と琉月は小さい頃から幼馴染みで、(高校まで一緒になるとは思っていなかったが)他からはカップルと見間違えられる事も多いが好きという感情は無かった。カップルと見間違われてどれだけ呼び出されたか…。
美少女というと、化粧や可愛いもの大好きあはーん♡みたいな感じを想像すると思うが、琉月は違う。
一言で言うとゲーマーオタク課金勢だ。
学校の奴らはこの事を全く知らない。皆の目にはただの美少女としか映っていないだろう。
当然琉月の事をすきになってしまった奴らは彼女になってもらおうと告白をする。しかし、
ここから男子の間では琉月に好きな人がいるという噂が流れ、死にものぐるいになって琉月の好きな人が誰なのか男子達が探しているのを何度も見たし、何度も疑われた((
俺からしたらはっきり言って、琉月の好きな人を当てるなど簡単なことだ。
琉月の好きな人の名は春宮裕太(はるみやゆうた)
春宮裕太とは、今流行りの乙女ゲーム《アイドルフィフティーン》※略してアイフィフ
に出てくるキャラクターだ。
琉月はアイフィフにハマってしまったらしく、朝から晩まで課金をしては推しの春宮裕太《ゆーたん》を集めまくっているらしい。
俺が毎回毎回注意しても、帰ってくる答えは
何度言って何度同じ答えが帰ってきたかわからないが、こいつから「わかった」が聴けるのはいつになるのか…。
-教室-
琉月が教室に入って「おはよ」と一言声かければ当然のことだが、
挨拶のオンパレードだ。さっきまで隣にいたはずが、いつの間にかクラスの奴らが取り囲み一瞬で見えなくなる。
こんなに皆絡んでいるのに学校でゲーマーという噂がたたないのが謎だ。
ひとりひとりが投げかける挨拶に全て応えているらしく、少しこころの中で凄いなと思った。が、
やはり推しキャラを見てうほうほ言ってる琉月が頭によぎり、思考がそっちに持って行かれる。
俺はいつものように窓際の席に座る。きょうも日差しが心地よくうとうとしていると、
人が心地よく寝そうになっているのにも関わらず、背中をバンっと思い切り叩いてくるこいつは
井上春樹 (いのうえ はるき)
クラスメイトかつ、俺のいつメンでもある。
金髪×ピアスという、校則バリバリ無視のこの格好のせいでチャラ男とよく言われるが、本人は気にしていない模様。
崩れた体制を立て直し、また寝ようとすると
危なく朝から首がもげそうになり、危機感を覚える。
首をぐるぐると回しながら睨みつけるが、朝からの満面のスマイルで跳ね返された。
朝からなんでこいつはこんなに元気なんだよ…。
はぁ、とため息をつく。
春樹とは打って変わって朝から俺たちじゃよく分からない本を読みながらこちらに向かってきた真面目そうなこいつは、
橋口優翔 (はしぐち ゆうと)
黒髪メガネのいかにも真面目〜なこいつも、クラスメイトかついつメンで、頭が良く何事にも冷静で頼りになる。しかし毒舌すぎるのが難。あと、大のオカルト好き。
春樹が優翔の持っている本を首をかしげながらまじまじと見る。
俺も本の表紙を見てみたが、何処かの国の文字らしく全く読めない。
分厚い本を片手で持っている優翔は、メガネをくいっともう片方の手であげながら俺と同様ため息をついた。
春樹、ディスられてる気じゃなくてディスられてんだよ。
こんな本を毎回毎回読んではまた新しいのを読んでいる優翔はオカルトの話になると止まらなくなる。前に優翔の家に行った時、オカルトの話を4時間余り聞かされた記憶がある。
俺の朝はこんな感じでいつも始まる。
おまけ☆
リピ×∞
…
〜後書き〜
初めまして、眠子です。
いやぁ、初投稿なんですがぐちゃぐちゃですいません。色々直すポイントとかあると思いますが、指摘してくださると嬉しいです!
最後まで読んで頂き有難う御座いました。
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