第4話

♯2.雨の日の歌声 その1
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2017/10/13 05:27
梅雨が入った頃ー
いつも通りの用事を済ませて、一息吐いていた。
結城美桜
何か、音楽でも聴こうかな?
パソコンから取り込んだ音楽を聴こうと、イヤホンを着けようとしたその時、綺麗な歌声が耳に入る。
一ノ瀬トキヤ
一ノ瀬トキヤ
(~~~♪)
結城美桜
一ノ瀬さんの声。(綺麗だな。もっと、近くで聴きたいな。)
庭に出て、トキヤの歌声を暫く聴いていると……
一ノ瀬トキヤ
一ノ瀬トキヤ
ん⁉君は……こんな所で、何をしているのですか?
結城美桜
すみません。あまりにも、綺麗な歌声が聴こえたものだから。つい。ニコッ
一ノ瀬トキヤ
一ノ瀬トキヤ
そうだったんですか。すみません。言葉がきつかったでしょう?
言い過ぎた事に謝るトキヤ。
結城美桜
いえ。気にしてませんよ。ニコッ私の方こそ、邪魔をしてしまってすみませんでした😥
一ノ瀬トキヤ
一ノ瀬トキヤ
(クスッ)
このままだと、延々と続いてしまいますね。ニコッ
結城美桜
そうですね。ニコッ
一ノ瀬トキヤ
一ノ瀬トキヤ
君さえ良ければですが、一緒に星を観ませんか?
結城美桜
はい。ニコッ
ベンチに腰を掛けて、二人は星空を見上げる。
結城美桜
綺麗ですね。
一ノ瀬トキヤ
一ノ瀬トキヤ
ええ。本当に。綺麗です。
(君という存在が。私にとっては、眩しすぎて。)
トキヤは星空から、美桜を見つめていた。
結城美桜
一ノ瀬、さん⁉
一ノ瀬トキヤ
一ノ瀬トキヤ
あ‼すみません/////
(私は、何を考えて……‼)
ベンチから立ち上がるトキヤは、何も言わずに自室に向けて歩き出した。
結城美桜
えっ⁉
(私…何か、失礼な事をしたかな……)
部屋に戻ってからでも、暫く眠れずにいた美桜だった。   

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