第53話

隠し事5
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2018/07/11 13:44
こーなったらずっと思ってたこと言お。

「んーん。智にぃは悪くないの。本当に。さっきも言ったんだけど、智にぃが出て行ってから数日はずっと智にぃのこと恨んでた。だけどね?智にぃは小さい頃、体を張って私のことを守ってくれてた。だから、我慢しなきゃって思ってた。だから、我慢できたの。今では智にぃには感謝しかないんだよ。」
望[なんなんやろ、兄妹愛すごいな]
流[ほんまそれ]
「そんなことないよ。私は、何があっても智にぃのこと大好きだし、一番頼りにしてるし、いつでも智にぃの味方だから。」
『あなた…。』
「智にぃ。智にぃが居なくなってからもずっと智にぃのこと好きだったんだよ?心配してたんだよ?智にぃ元気かなって。もちろん、今でも好きだし皆に優しくし続けてる智にぃ見てるとしんどくないかなって心配にもなるんだよ?こーやってまた会えたんだから、出来損ないの頼りない妹だけど、たまには頼ってね?」
崇[あかん。俺が泣きそうや、]
「なんで濵ちゃんが泣くの笑」
崇[分からへん笑]
『あなた。お兄ちゃんは元気やし、妹のこと大好きやからもう心配するな。ええな?』
「うん!」
『あとさ、あなた。』
「ん?」
『お前のこと置いて出てほんまにごめんな。こんな最低なお兄ちゃん許してくれてほんまにおおきに。』
「もういいんだよ。こーやって会えたのは私たちがお互い〝また会いたい〟って思ってたから会えたかもしれないでしょ?だから、またここから兄妹の思い出作ろ?私が死ぬ前に。」
淳[あ、そーや。あなた、余命宣告とかうけとるん?]
「あ、そそ。それも言わなきゃ。」
望[え?何言うん?]
「実はさ、もう一つだけ言わないといけないことあって。病気のことで。」
『なんや??まさか余命が短いとかちゃうよな?笑』
「智にぃ、ごめん。そのまさかなの。」
『そんな…。また会えたんに……』
照[やけど、そんな何週間とかやないやろ?笑]
「…。」
望[なあ!なんか言ってや!]

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